痛みがないからといって、自分の手は健康と安心するのは早合点。「以前より指全体が太くなったり、関節がふくらんだりなどの“異変”があれば、年齢に関係なく、血行不良によるむくみ、靱帯や関節などの硬化が始まりだしている兆し。毎日ケアをすると、若いときと同じやわらかい動きとほっそりとした指先をキープできます」
逆に、ケアをせず放っておくと、「硬くなった筋肉を動かそうと関節の負担が増え、痛みや変形、50代以降に多いバネ指や、しびれといった不調が生じがちです」
そこで、手指まわしの出番。正しい効果を得るには3つのコツがある。まず「関節を意識」しながらまわすこと。まわすことよりも、まわすような動きで“関節をじっくり動かす”ことを心がける。2つめは、回数は少なくてもいいのでゆっくりまわすこと。イタ気持ちいい程度の力でまわすと、さらに効果大。3つめは、片方の手のケアを終えてからもう一方を行うこと。すると、ケアした手の動きが軽くなっているのを実感しやすい。
「行うタイミングは、起床後や仕事の合間、お風呂に入っているときなど〝ながら〟で大丈夫です。手指まわしをすると手が温まり、指先から血液がめぐって体もポカポカと温まるので、更年期の不調の予防や改善にも役立ちます」