4年前のバレンタインデーのこと。井上順さんの自宅に知人から紅白の缶が届いた。「これなら順さんも食べられるから」とメッセージが添えられたその缶の中身はチョコレートではなくクッキー。
「お菓子を進んで食べるほうではないのですが、このクッキーはほどよい甘さとしっとりした食感で美味しかったんです。すぐにお礼を言ったら『私もこんな美味しいものは食べたことがなかったから』と聞いて、これは贈り物にいいなと思ったんです」
井上さんおすすめの『スイーツ オブリージュ』のクッキーは〝カラダが喜ぶ、世界が喜ぶ〟をコンセプトに5年前からインターネットで販売。原材料の80%がオーガニック食材で、食品添加物やバターも不使用というこだわりに加え、全6種類のクッキーの売り上げの一部から途上国や被災地を支援する団体に水や食料などを届ける取り組みをしている。
「僕も昔からささやかではありますがNGO団体に登録して、世界の子どもたちの里親になっているんです。食べ物を通じて同じようなことをしている方がいるんだと思うとうれしくなって、それ以来、僕の手みやげの定番になりましたね」
お中元やお歳暮はもちろん、テレビ番組などで共演者に贈ることもある。
「家にストックしてあるものをお渡ししています。手頃なサイズなので楽屋でちょっと口寂しい時に食べやすいかと。『これはどちらで買えるんですか?』と収録後に尋ねられることも多いです」
手みやげは相手への感謝の思いを伝えるものという井上さん。
「僕の持ち歌ではないですが、これまで多くの方のお世話になりましたから、手みやげを通じて少しでもお返しできたらいいなと。このクッキーは僕のそんな〝ありがとう〟という気持ちをさりげなく込められるのもいいですね」