「本の中にもありますが、“アレンジは絵画”と、いつも考えています。音の中に何らかの風景が立体的に見えてくることが大切で、由実さんが曲のベースを作り、僕が見た景色(曲のアレンジ)を伝えて彼女が詩を書いていきます。例えば『春よ、来い』は、和の風景。昭和初期の色合いというか、子どもの頃に見た神田川周辺の桜並木が赤茶けたフィルムの色に映っているイメージ。由実さんも、じゃあ、歌詞は昔の言葉でやりたい、って。最新アルバム『宇宙図書館』も同じように、まず由実さんが曲を書きました。僕は“銀河鉄道”がキーワードで出てきた曲もあって、垂直なボックスシートの列車で終着駅のない旅みたいな景色がすごく気に入っていたんだけど、どうやら由実さんのイメージは違っていたみたいで(笑)」
由実さんとの音楽活動については、こんな一面も。