「政治に関心を持たなくても、幸せに暮らしていけるのなら、それでもいいと思います。そうではなくて、日常生活の中で困っていることがあるのに、それをどう解決していいのかわからず動けないままでいるという場合も多いのではないでしょうか」
つまり、自分が陥っている苦境を、有権者の立場から政治の問題としてとらえ、行動することができるはずなのに、政治に対してどうアプローチしていいのか、わからないままでいるということだ。これは若年層に限った話ではないだろう。
「難しく考える必要はありません。政治に興味を持っている人をみていると、党派性があるんです」
党派性というと、難しく聞こえるが、斎藤さんはそれを『ひいきのチーム』に例える。
「政治に関心を持てないのは、ひいきのチームを持っていないからです。野球やサッカーと同じで、ひいきのチームがないと、試合を見ても面白くありませんよね。政治についても、ひいきのチームを持っていないと、自分に不利益をもたらす政治家や政党を支持することにもつながりかねません」