「年齢を重ねるごとに、顔がゆるむため、実は面積も広くなってしまうんです。加えてよくありがちなのが、シミやくすみを隠そうとして白めのファンデーションを選んでしまう人が多いこと。そうすると、よけいに顔が平板に見えてしまいます」と山本浩未さん。
ファンデーションは、必ず肌に近い色を選ぶこと。
「そうすれば、ハイライトも効果的に見えるし、シェイディングを入れることで、その効果を倍増させることもできます。ただし、ここで覚えておいてほしいのは、シェイディングは決して入れすぎないこと。いかにも影をつけましたという見え方は、やぼったく、古くさく、薄汚れて見えてしまいます。大人の女性の美しさは、清潔感なしには成り立ちません」
影を入れるポイントは、凹ませたい部分。ブラシはボリュームがあるものを選びたい。「幅広く影を入れたいからです。ふわっとしたリス毛、粉含みのよいヤギ毛など動物の毛のブラシは柔らかく気持ちいいですよ」
ブラシの動かし方は、顔中央から外へ向けて動かすのが基本。「交互に、外から中へも小さいストロークで入れると、きれいにつきます。丸顔の人は、幅は広めにシェイディングを入れましょう。あごにかけて、フェイスラインにシェイディングを入れると、小顔効果も抜群です。あごもシャープに見えるし、ほうれい線も目立たなくなります」
ただし、たとえ丸顔の人であっても、こめかみだけはハイライトを入れるので、シェイディングは避けること。「面長の人は、シェイディングの幅は狭くします。額の生え際、また、あごの先にシェイディングを入れると、上下にコンパクトな印象になります」
さらに、山本さんは、「丸顔さんの場合、耳の下から、胸鎖乳突筋に沿って鎖骨まで、タテにすーっとシェイディングを入れると、立体感が出て、首がすっと細く長く見せられます。鎖骨にさっと入れてもきれいですよ」