「コントゥアリング」って何?――直訳すれば、輪郭をとるの意味。「コントゥアリングメイク」とは、ハリウッドで話題をふりまく、キム・カーダシアンが発信した化粧法で、ハイライトとシェイディングで顔を立体的に見せるテクニックのこと。今年、SNSで若い女性の間で大流行したのだ。
「〈整形メイク〉とか〈フォトショップメイク〉とか言って、20代、30代が一斉に始めたのだけれど、実は、大人にとっても、使い方次第で〝よく効くおまじない〟になるんです」
大人メイクの大家、山本浩未さんが太鼓判を押してくれた。「大人の顔って、年齢がいくほど印象が曖昧になってくるでしょう? まるで、ふくらんだお餅がしゅーっと空気が抜けるみたいにしぼんで、たるんでしまう。だから、今までと同じ1種類のファンデーションをぬるだけでは、のっぺり、ハリ感のない顔になってしまうんです」でも、諦めなくていい、と山本さん。
「逆の言い方をすれば、のっぺりしているからこそ、ちょっとコントラストをつけてあげれば、驚くほどメリハリのある顔立ちにできるんです」
元祖のキムは、白いファンデーションを盛り上げたい部分に、茶色いファンデーションを凹ませたい部分にぐいっとのせて、なじませるのだけれど、「大人はそんな乱暴しては危険!」
いかにもメイクしました〜の顔になるのがオチ。あくまで、いつものファンデーションの上に、〈ハイライト〉〈シェイディング〉2種類のパウダーで顔を立体デザインするのである。「今年のパウダーは、とっても優秀。うっかり多めにつけたとしても大丈夫。色みもパール感も品があって、微妙な光と影が作れます」
ぐっとあか抜けた顔ができる。「メイクは、目の錯覚です。見た目の錯覚は、気持ちの錯覚にもつながってくる。何だか元気に見える。今日はきれいだわと思えば、生きる力にもつながる錯覚テクニックを紹介しますね」