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事実? それとも都市伝説? 気になる更年期のウソ・ホント

不調になって弱気になると、ついネットや口コミに振り回されてしまうことも。昨今まことしやかに語り継がれる、更年期にまつわる噂の真偽について、産婦人科医の善方裕美さんにズバリ聞いてみました。

撮影・黒川ひろみ スタイリング・矢口紀子 イラストレーション・ふくおかまこ 文・石飛カノ

事実? それとも都市伝説? 気になる更年期のウソ・ホント

更年期障害は年齢によるものだから仕方がない?

更年期は次なるステージへのきっかけ
更年期の症状が出るということは、ある意味でチャンス。人生のステージが変わってきたことに気づけますし、そこからの10年後20年後の人生を意識するきっかけになります。更年期こそカラダをチェックして労るベストタイミングなんです。

まったく症状が出ない人もいる?

症状がない人、症状が軽い人は約6割
厚生労働省の調査によると、更年期症状が「まったくない」と答えた40〜50代の女性の割合は約15%だそうです。「軽くて問題がない」人と合わせると約6割。更年期症状は主観的なもの。他人と比較せず、本人がつらくなければ大丈夫です。

初経が早いと更年期も早い?

初経は早まっているが閉経は変化なし
初経が早い女性は、将来、ほてりや発汗などの更年期症状を経験しやすいという報告があります。ただし、初経が早いからといって、更年期障害そのものが早く始まるとは限りません。初経の平均年齢は昔から調査されていて、1950年代は14歳、現在では12歳とどんどん早くなっています。しかし更年期の平均年齢は変わらず。初経が早くても必ずしも閉経年齢が早まるとはいえません。

性格と症状の重症度には何か関連がある?

真面目な頑張り屋さんは特に注意
更年期障害にはホルモンの減少、環境、性格という3つの因子が関わっています。性格因子でいうと律儀、几帳面、真面目、頑張り屋さん、考え方に余裕がない、完璧主義、こういった傾向のある人が重症化しやすいと考えられています。

更年期症状の重さは遺伝する?

明らかにはなっていません
閉経年齢には遺伝的要因が関係し、ほてりや発汗などの血管運動神経症状には遺伝的素因が関与する可能性が指摘されています。でも、更年期障害全般では証明されていません。食生活などの環境因子や性格因子は親子で似ることがあるので、母親が重症だと娘もそのリスクはあるかもしれません。

食生活や睡眠が乱れている人は症状が出やすい?

心身の不調に繋がる生活は要改善
イライラを軽減するカルシウム、幸せホルモンのセロトニン生成を助けるビタミンB6など、食事の偏りで必要な栄養素が不足している人、また睡眠の質が悪かったり量が不足して脳やカラダが疲れている人は、更年期症状を重く感じがちです。

HRTは太る?

エストロゲンの補充では太りません
ピルに関しては余分な水分がカラダに溜まってむくむことがありますが、ホルモン補充療法(HRT)をすると太るという噂はまったくのフェイク。どちらかというと、代謝を助けるエストロゲンが減少する閉経自体が太る原因になることはあります。

「推し活」は更年期症状の軽減に繋がる?

大いにあり。症状改善の特効薬です
完全にイエス!です。患者さんとのカウンセリングでは、ワクワクすることを一緒に探していくのですが、それが見つかった患者さんは本当に元気になります。といって「何か見つけなきゃ」と頑張りすぎるとストレスになるので要注意。

更年期に差し掛かるとムダ毛が増える?

ホルモンの関係でヒゲが生えることも
エストロゲンが代謝されると最終的にアンドロゲンという男性ホルモンになります。更年期でエストロゲンが減ると、比率が変わって男性ホルモンが優位になり、ヒゲなど今まで生えてこなかった場所に毛が生えてくるケースはあり得ます。

乳製品や大豆製品を毎日摂っていれば安心?

大切だが万全ではない、あくまで予防策
更年期で生じやすい病気のひとつが骨粗鬆症。予防のためにカルシウム豊富な乳製品や女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンを摂ることは大事なセルフケアです。骨活には運動もとても重要。それさえ摂っていれば安心、ではなく予防策のひとつと考えましょう。

高齢出産した人は閉経が遅い?

何歳で出産しても閉経年齢は変わらず
出産経験のある女性は未産婦に比べて閉経がやや遅い傾向が報告されていますが、出産年齢そのものが閉経を遅らせるとはいえません。ただ、たとえば40歳で出産した場合、閉経の平均年齢の50歳までは10年足らず。子育ての時期と更年期が重なることで、心身により大きなストレスがかかることは心配されます。

  • 善方裕美

    善方裕美 さん (よしかた・ひろみ)

    産婦人科医、「よしかた産婦人科」院長

    産婦人科医院の院長を務めると同時に横浜市立大学産婦人科客員教授を兼任。約30年前から更年期症状に悩む女性の治療やカウンセリングに携わる。

『クロワッサン』1175号より

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