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酷暑の夏に「にごり酢」を。酸っぱいだけじゃない、体を整える新習慣

年々厳しさを増す日本の夏。食欲が落ちたり、体が重く感じたり、冷たいものばかり欲しくなったり。そんなとき、自然と食べたくなるのが、酢の物や南蛮漬けのようなさっぱりしたものです。実はその酸味を欲する感覚には、体が回復を求めるサインが隠れているのだそう。なかでも今注目したいのが、酢酸菌を含んだまま仕上げる「にごり酢」。夏の体にうれしい理由と、毎日の食卓に取り入れるヒントを紹介します。

写真&文・久保田千晴

酷暑で気になる、夏バテと“免疫バテ”

イシハラクリニック副院長・石原新菜先生
イシハラクリニック副院長・石原新菜先生

梅雨どきから真夏にかけて、なんとなくだるさが抜けない。食欲がわかず、さっぱりしたものばかり食べたくなる。そんな夏の不調について解説したのは、イシハラクリニック副院長の石原新菜先生。酷暑によって体に負担がかかると、免疫機能にも影響が出やすくなる「免疫バテ」が起こる可能性があるといいます。さらに、皮膚表面温度の上昇によって、唾液や涙などに含まれる免疫抗体が減少するのだそう。

東京農業大学 応用生物科学部 醸造科学科 教授・前橋健二先生
東京農業大学 応用生物科学部 醸造科学科 教授・前橋健二先生

一方、食文化の視点からお酢の役割について語ったのは、東京農業大学の前橋健二先生。お酢は古くから、調味料としてだけでなく、体を整える養生の知恵としても親しまれてきたといいます。

東洋医学の考え方では、酸味には「気」のめぐりを整える働きがあるとされ、食欲が落ちやすい季節にも取り入れられてきたそう。疲れがたまりやすいとき、食事が重たく感じるとき、酸味のある一品があるだけで、箸が進みやすくなることもあります。

とはいえ、「お酢は体にいい」とわかっていても、酸っぱすぎるのが苦手だったり、酢の物以外の使い道が思いつかなかったりする人も多いはず。そこで注目したいのが、酸味がまろやかで、料理にも取り入れやすい「にごり酢」です。

捨てられていた酢酸菌に、改めて注目

お酢の表面に膜を張ったようにして存在するのが「酢酸菌」
お酢の表面に膜を張ったようにして存在するのが「酢酸菌」

お酢づくりに欠かせないのが「酢酸菌」です。酢酸菌は、アルコールをお酢に変える発酵菌。お酢をつくる過程では大切な存在ですが、市販されている透明なお酢の多くは、仕上げの段階で酢酸菌をろ過してから出荷されます。

一方、にごり酢は、この酢酸菌を含んだまま仕上げたお酢。ろ過技術が発達する以前には、こうしたにごりのあるお酢が身近な存在だったといいます。

近年では、酢酸菌そのものの健康価値にも研究が進み、免疫機能との関係にも注目が集まっています。乳酸菌や納豆菌のように、日々の食事から取り入れる発酵菌のひとつとして、酢酸菌を見直す動きが広がっているのです。

酸っぱいだけじゃない。“うま酸っぱい”にごり酢

キユーピー醸造株式会社・加藤有紀子さん
キユーピー醸造株式会社・加藤有紀子さん

にごり酢は、健康面だけではなく、味わいの面でも一般的なお酢とは少し違った表情があるのだそう。そんなにごり酢の使い方を紹介してくれたのが、キユーピー醸造の加藤有紀子さんです。

加藤さんによると、酢酸菌を含んだにごり酢は、酸味の角が立ちにくく、旨味やコクを感じやすいのが特徴。ツンとした酸っぱさだけではなく、まろやかで奥行きのある“うま酸っぱい”味わいが楽しめます。

たとえば相性がいいのが、トマトのように甘味や旨味を持つ食材。酸味を少し加えることで、素材のおいしさがぐっと引き立ちます。ケチャップにもお酢が使われているように、トマトと酸味はもともと好相性。夏野菜を使った料理にも、にごり酢は活躍してくれそうです。

酷暑の夏に「にごり酢」を。酸っぱいだけじゃない、体を整える新習慣

料理に加えるタイミングも大切です。加藤さんがすすめるのは、味に深みを出したいときは、加熱前や調理の早い段階で加えること。加熱することで酸味が食材となじみ、まろやかでコクのある味わいに変わります。フランス料理で隠し味として使われる「ガストリックソース」も、砂糖とお酢を煮詰めて作られるもの。お酢は“酸っぱくするため”だけの調味料ではなく、味に奥行きを出すためにも使えるのです。

一方で、仕上げに加えれば、後味をさっぱり軽やかに整えてくれます。炒め物や煮込み料理には早めに、サラダや冷たい料理には仕上げに。そんなふうに使い分けると、いつもの料理にも取り入れやすくなります。

酷暑の夏に「にごり酢」を。酸っぱいだけじゃない、体を整える新習慣

にごり酢は、料理に使うだけでなく、飲みものとして楽しむのもおすすめです。炭酸水で割れば、暑い日にぴったりのすっきりとした一杯に。りんご酢タイプなら、果実のやさしい甘酸っぱさも感じられ、食前やお風呂上がりにもよさそうです。

ヨーグルトに少しかけたり、納豆や味噌汁など、発酵食品と一緒に取り入れたりするのもひとつの方法。乳酸菌や納豆菌など、日々の食卓になじみのある発酵食品と組み合わせれば、無理なく続けやすくなります。

にごり酢の新しい楽しみ方に出会えるイベントも

酷暑の夏に「にごり酢」を。酸っぱいだけじゃない、体を整える新習慣

にごり酢をもっと気軽に味わってみたい人におすすめなのが、日本橋髙島屋S.C.で開催されている「全国の蔵元が守り継ぐ 酢酸菌にごり酢で『酷暑を乗り切る』」。本館地下1階の惣菜売場や弁当コーナーでは、全国の蔵元によるにごり酢の販売に加え、人気惣菜ブランドによるにごり酢を使った限定メニューも登場しています。

〈銀座アスター〉の「鶏肉と彩り野菜の甘酢ソース」
〈銀座アスター〉の「鶏肉と彩り野菜の甘酢ソース」
〈RF1〉の「足りないカラダに 緑の30品目サラダ〜にごり酢使用 大根のおろしポン酢ソース〜」
〈RF1〉の「足りないカラダに 緑の30品目サラダ〜にごり酢使用 大根のおろしポン酢ソース〜」
〈古市庵〉の「にごり酢のしめさば握り」
〈古市庵〉の「にごり酢のしめさば握り」
〈銀座アスター〉の「鶏肉と彩り野菜の甘酢ソース」
〈RF1〉の「足りないカラダに 緑の30品目サラダ〜にごり酢使用 大根のおろしポン酢ソース〜」
〈古市庵〉の「にごり酢のしめさば握り」

〈銀座アスター〉の「鶏肉と彩り野菜の甘酢ソース」や、〈RF1〉の「足りないカラダに 緑の30品目サラダ〜にごり酢使用 大根のおろしポン酢ソース〜」、〈古市庵〉の「にごり酢のしめさば握り」など、人気惣菜ブランド(13ブランド)の「にごり酢」を使用したメニューを期間限定で販売。和惣菜からサラダ、中華惣菜まで、にごり酢の使い方の幅広さを知るきっかけになりそうです。

全国の蔵元が守り継ぐ 酢酸菌にごり酢で「酷暑を乗り切る」
会期:2026年6月3日(水)〜6月30日(火)
場所:日本橋髙島屋S.C. 本館地下1階 各惣菜売場・弁当コーナー

暑さで食欲が落ちやすい季節こそ、酸味を味方に。さっぱりするだけではなく、旨味やコクも添えてくれるにごり酢を、今年の夏の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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