暮らしに役立つ、知恵がある。

 

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。

今の暮らしを見直すと、幸せの実感がいっそう高まります。
そんな身近にある開運の鍵を江原さんに教えてもらいました。

消しゴムはんこ・津久井智子

家庭菜園とタネ

「家庭菜園は一番の備蓄です。物価高で最も影響を受けるのは食。ベランダに置いたプランターなどでいいですから、無農薬野菜やハーブを育ててみて。わずかな家庭菜園でも家計の助けとなりますし、自分で育てた新鮮で安全な食材が食卓に並ぶと、食べることへの感謝が生まれます。丁寧に育てれば、最終的にはタネを採ることも可能。そのタネをまけば、自給自足にさらに近づきます」

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。

「大地、水、太陽のパワーをたっぷり蓄えた米は、最強のパワーフード。元気の〝気〞は、旧字では氣。まさしく米。日本人にとって米は元気の源なのです。備蓄した玄米と家庭用の精米機があれば、いつでも新鮮な美味しいご飯がいただけます。精米後のぬかはあく抜きや掃除などに使い、最後は堆肥にして土に返す。昔ながらの暮らしには無駄がありません。今こそ米を大事にしたいですね」

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。

芋、豆、ヒエ、粟

「スピリチュアルな視点から見れば、胎児のような丸まった形の食材は強いエナジーを持っています。芋や豆、貝類はその代表で、栄養価も高いものばかり。スピリチュアルとフィジカルの両方を意識できる食材なので積極的に摂りたいですね。米のほか、ヒエや粟などの雑穀も胎児型。雑穀はミネラルが豊富ですから、白米ばかり食べているなら、ぜひ雑穀をプラスしてみてはいかがでしょうか」

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。

お茶を楽しむ時間

家事や仕事に追われていると自分の時間があとまわしになりがちだが、休憩時間は大切にしたい。「美味しいお茶のある時間を見直してみませんか? 私は忙しい仕事のあとでラベンダーティーを飲むと、それだけで『美味しい! 幸せ!』と思います。だから体にやさしい完全無農薬、自然栽培のラベンダーティーを常備しているんです。こんなふうに自分が思う幸せって意外と素朴なものですよ」

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。

入浴時間

入浴がボディメンテナンスの時間だけで終わるのはもったいない。「自分の体に愛着を持ち、入浴時間をもっと大事に使ってほしいですね。タオルやブラシなど道具を使って体を洗うことが多いと思いますが、ときには素手で触れてみてください。いつも触れていれば、しこりなどの変化に気づきやすくなります。自分を労る気持ちを持てば、入浴が本当の意味でリラックスできる時間になりますよ」

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。

着物

若い世代も含めての着物ブームは注目だ。「着物は洋服のような流行が少なく、一生物として着る人も多いですね。長く着るためには丁寧にたたんだり、陰干ししたりと『整える』作業が多いのも特徴です。流行に踊らされず、整えながら受け継いでいく。着物はまさに今の時代に必要な生き方を体現。着物人気は、私たちもまたそんな生き方を求めていることの表れではないでしょうか」

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。

「海水から作られた天然の粗塩には浄化のパワーがあり、お祓いにも使われます。我が家では神棚にお供えしたお塩を、そのまま料理にも使います。家庭菜園で穫れた野菜に、海生まれの粗塩を少し添えたら、それだけでたましいが喜ぶし、何より美味しい。味つけをできるだけシンプルにし、素材の味を楽しむと味覚も養われます。そのためには丁寧に作られた良い塩を選ぶことをおすすめします」

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。

実のなる木

「昔はどこの家の庭にも実のなる木があったものです。梅やびわ、柿などは、そのまま実を食べるのはもちろん、梅酒で保存したり、びわの葉をお茶にしたりできます。無駄なく活用し、長く楽しみ、自然とともに生きていた日本の暮らしはまさにサステナブルで豊か。もし自宅や田舎の実家などに実のなる木があるなら、ぜひ残してほしいですね。見直し、守るべき大切なものなのですから」

江原啓之さんに聞く、2023年に見直すべきもの。
  • 江原啓之

    江原啓之 さん (えはら・ひろゆき)

    スピリチュアリスト、オペラ歌手

    1964年、東京生まれ。家で過ごす時間が大好きという江原さん。熱海の家は日当たりのいい日本家屋で、掃除にも精が出る。

『クロワッサン』1084号より

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