八田真理子さん──HRTにデリケートゾーンケア。更年期の不調をこうしてのりこえました
撮影・森山祐子 構成&文・越川典子
閉経後の今がいちばん、快適です。元気でいる方法は選べるんです
61歳。産婦人科医(ジュノ・ヴェスタクリニック八田院長)
「61歳の今が、人生で一番快適です」
と話す、八田真理子さん。いつも元気な八田さんだから、さもありなん、と思いきや。実は。
「30代は子宮筋腫と子宮内膜症で苦しかったですね。産婦人科医の父の『自然がいちばん』という保守的な考え方に、私も影響されていたと思います。とにかく我慢、我慢」
ところが痛みはひどくなる一方。日常生活にも支障が出ていた。
「ようやく低用量ピルを使ったのが38歳。的確な薬がどれだけ女性を救ってくれるのか、自分の体で初めて理解できたときでした」
ピルは9年間続けたが、47歳で血栓症を疑う症状が出て中止。ミレーナという、子宮内のみに黄体ホルモンを持続的に放出する器具を入れた。
「その翌年、48歳には膝や手指の関節痛が出てきて、すぐにエクオール含有食品を摂り始めました。その後は、54歳で閉経。子宮筋腫が小さくなったこともあり、HRT(ホルモン補充療法)を始めました。エスロトゲンは、ル・エストロジェル。黄体ホルモンは、ミレーナが入っていますから、5年に1回入れ替えるだけ。月経があった頃がウソのように快適です」
治療を選ぶのは自分。医師からしっかり情報をもらうこと
HRTか、漢方か。女性ホルモン様の働きをするエクオールもある。
「HRTは性能のいいガスファンヒーター。漢方薬は電気ストーブ。エクオールは床暖房。そう考えるとわかりやすいかもしれません。私が患者さんに伝えたいのは、不調をそのままにしておかないこと。女性の2人に1人が90歳まで生きる時代。更年期をのりきるだけでなく、その後を視野に入れておかなくては。HRTは、更年期の対処療法だけではなく、健康寿命を延ばす方法としても考えてほしいんです」
もう一つ、忘れてほしくないのはデリケートゾーンのケアだ、と八田さん。
「頻尿、尿漏れなどの排尿障害。腟周りの乾燥、痒み、におい、擦れ。性交痛。これらのトラブルがあると気が滅入って、QOL(生活の質)も低下してしまいます」
八田さんは半年に1回、モナリザタッチというレーザー治療をして腟の弾力を保っているという。
「美容院感覚です。トイレにいくたびにつける乳酸菌のジェルはスキンケア感覚。おかげでふっくらやわらかでいられます。もっと快適に生きる方法をすべての女性に選んでほしいですね」
『クロワッサン』1175号より
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