「小さい頃からチョコレートが大好きだったのですが、小学3年か4年の誕生日に父(タレントの小堺一機さん)と母がトップスのチョコレートケーキを買ってきてくれたんです。ひと口食べて“こんなにおいしいものがあるのか”と」
スイスチョコ入りのブラウンのクリームで覆われたそのケーキは、幼い小堺翔太さんにとって未知なる体験だった。
「チョコの風味が濃厚なのに甘過ぎないし、中にクルミが入っているのもいいんです。チョコの面積が大きいので、いつもケーキの両端を欲しがっていた思い出があります(笑)。今はミニサイズを手みやげに持参する機会が多いです」
トップスのルーツは東京・赤坂の旧TBS会館に1964年に開店したレストラン『Tоp’s』にある。ここでデザートに出されていたチョコレートケーキが持ち帰りの要望が相次ぐほど好評で、店頭販売を始めたという経緯がある。
「父も昔はTBSの仕事の帰りにそのトップスで買ってきたんでしょうね。もうそのお店はないですけど、トップスといえば赤坂のイメージが今でもあります」
小堺さんは知る人ぞ知る、競馬専門放送『グリーンチャンネル』の顔である。
「5歳の頃にたまたまテレビで競馬中継を見て面白がっていた僕を、祖父が中山競馬場へ連れて行ってくれたんです。それを考えると、競馬好きは祖父、テレビ好きは父。今の自分があるのはやはり2人の影響が大きいですね」
そして、今でも誕生日にはこのケーキを食べている。
「昨年12月に32歳になりましたが、3兄妹と両親、毎年全員の誕生日を揃って祝うほど仲がいいんです。そうそう、父のモノマネの新作披露はいつも家族が最初でした。いろんなネタがありましたけど、鈴木宗男さんのモノマネの衝撃は今でも忘れられません」