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【編集部こぼれ話】ムンクはどこの国の出身か、ご存じですか?

この秋、上野に集結する三大美術展。その中でも特に名前に親しみを持つのがムンクじゃないでしょうか? もっとも、ムンクという人物にではなく、「叫び」という作品に対する認知度といってもよいでしょう。

今回の特集「知れば知るほど、名画は楽しい。」でムンクを担当することになった時、私もそう思ったんです、「ムンクなら知っている」と。が、すぐに思い直しました。「ムンクってどんな人なんだっけ?」。……そう、あの「叫び」の絵から受ける印象で、神経質で誇大的でなんだか大変そうな性格で、自ら死を早めるような生き方をして、それゆえ短命だったんじゃあないだろうかと勝手に思い込んでいましたが、それはゴッホですね。ゴッホに比べるとムンクは、作品以外のことがあまり一般的には知られていないような気がして、リサーチも兼ねて周囲の人にいろいろとムンクのイメージを聞いてみました。

ムンクはどこの国の人でしょうか? —— えーと、ドイツ。じゃないの? ベルギー? ひょっとしてフランス?
ヒント・北欧です —— わかった、フィンランド! 違う? デンマーク? え、違うの? じゃあスウェーデン?

という具合で、まず出身地すら知られていない! みなさんご存じでしたか? そして取材をするにつれ、その生涯や人柄についても、意外な面がわかり、ムンクという人がますます面白く感じられるようになりました。作家の平野啓一郎さんがいみじくも言った「ムンクを知るには、いったん『叫び』を忘れるといい」という言葉、本当に納得です。
(編集・F)

そうは言っても忘れられないインパクト! エドヴァルド・ムンク《叫び》1910年? テンペラ・油彩、厚紙 83.5×66cm オスロ市立ムンク美術館所蔵 ©Munchmuseet
そうは言っても忘れられないインパクト! エドヴァルド・ムンク《叫び》1910年? テンペラ・油彩、厚紙 83.5×66cm オスロ市立ムンク美術館所蔵 ©Munchmuseet
ノルウェー大使館の塀で展開中の<叫びWall>、平野さんにも立ってもらいました。「こういうのが難なくできるキャラだったらよかったんですが」と言いつつも素敵な笑顔! 写真・黒澤義教
ノルウェー大使館の塀で展開中の<叫びWall>、平野さんにも立ってもらいました。「こういうのが難なくできるキャラだったらよかったんですが」と言いつつも素敵な笑顔! 写真・黒澤義教

『クロワッサン』983号こぼれ話。

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