くらし

相性のいい野菜を一緒に、おいしいコンテナ栽培術。

癒やしをくれるグリーンだけれど、食べられたらもっとしあわせ! 複数種を一緒に植え、合理的に育てます。
  • 撮影・岡本 潔 苗提供・日本デルモンテアグリ、トキタ種苗 商品提供・プロトリーフ、豊徳、タカショー
ガーデニングクリエイター たなかやすこさん

ガーデニングクリエイターのたなかやすこさんは、限られた空間で自然の力を借りながら「食べられるベランダガーデニング」を行う達人だ。

「1つのコンテナに複数種の植物を植えるのは、とても理にかなった育て方。互いに生育を促し、微生物に多様性が生まれるので、肥料をせっせとやる必要がなく、病害虫を防ぐ効果もあります」

今回は、6月前後の植え付けにオススメの3つの組み合わせを教えてもらった。盛夏〜秋まで収穫を楽しめる。
「秋になったら二年草や多年草を残して、冬の野菜に植え替えてあげましょう。すると、一年を通してコンテナ内で自然の営みが循環するようになります」

自宅ベランダでは夏はトマト、冬はブロッコリーと、土を入れ替えることなく野菜やハーブを作り続けている。

初心者にオススメ。夏〜秋に収穫できる、3つの組み合わせを提案。

《 今始めるならこの組み合わせ 》

苦手な害虫を、互いに防ぎ合う組み合わせ。
トマトが実をつける際に余る、土の中のチッ素が増えすぎると、病害虫のトラブルになり得る。それなら、葉が育つ際にチッ素を使うバジルが好相性。また、バジルとパセリの香りはトマトの害虫を、トマトの葉の香りは、バジルが好物のアオムシの母であるモンシロチョウを遠ざける効果もある。トマトとバジルは一年草なので、収穫後はセロリなどへの植え替えがオススメ。

暑いところが原産の野菜は、とにかく日照が大好き。
アフリカ原産のオクラと、中南米原産のピーマンは、日照が大好き。しかし土の乾燥を嫌い、乾くと実が硬くなってしまう。そこで、地を這うように育ち、土の乾燥を防ぐタイムを一緒に植えたい。
「ピーマン、オクラともになり始めの1〜2個は小さめで収穫し、次の実へ養分を行かせましょう」
ピーマンとオクラは11月頃に収穫が終わるので、カリフラワーやブロッコリーなどへ植え替えを。

いつでも新鮮! 薬味トリオは揃って半日陰を好みます。
少しあると料理がぱっと華やぐ香味野菜3種。ネギはアブラムシがつきやすいが、シソと一緒に栽培すると、遠ざけることができる。また、ネギは根に共生する微生物の力で、土を殺菌したり病原菌を抑える効果もある。
いずれも風通しのよい半日陰を好むので、1つのコンテナで栽培しやすい。シソ、ネギが一年草なので、秋になったらチンゲンサイやコマツナなどに植え替えよう。

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