非常時の女性の“心”の守りかた──不安やストレスを減らしたい。女性だからこその備えとは
撮影・北尾 渉 イラストレーション・おざわさよこ 文・兵藤育子
「お子さんがいたり介護が必要な高齢者がいたりなど、家族や家を守るために自分が頑張らないといけないという気持ちになる方も多いのではないでしょうか。災害という事実だけでも大変なのに、使命感や責任感で余裕がなくなり、自分自身のケアが後回しになってしまうことはよくあります」(防災アドバイザー・岡本裕紀子さん)
心の健康を守るためにも、日頃から気軽に話せる人との交流は大事。ひとり暮らしの人にも、共通していえることだ。
「どんなに通信技術が進んでも、災害時に支え合えるのは、ご近所など身近な人たちです。普段からあいさつなどの声かけを積極的にしたり、地域の行事に参加するなどしてつながりを作っておくのも、立派な防災対策といえます」
非常時に起こりがちな心の疲労サイン
□何をするにも気力が湧かない
□なかなか寝つけず、睡眠状態が悪くなる
□食欲が落ちる
□人に会ったり話したりが面倒になる
不安や緊張で、ある種の興奮状態に陥っているときは、心の疲労になかなか気づきにくかったりするもの。サインを知っておくことは、自分を客観視するきっかけにもなる。当てはまっても自分を責めず、可能な範囲で話を聞いてもらったり、ひと息つく時間を作ってみよう。
用意しておきたい、心の栄養
避難所でプライバシーのない時間を過ごすなど、普段当たり前にしていることができない環境は、大きなストレスに。そんなとき心が少しでも和らぐようなアイテムは、いつもの自分に軸を戻す助けになる。かさばらない“心の栄養”を、非常用持ち出し袋にしのばせておこう。
好きなお茶やお菓子
空腹を満たすようなメインディッシュにはならなくても、ほっとする時間を演出してくれる“好きな味”の存在は、想像以上に心を支えてくれるもの。常温で長期保存できる、なじみの食べ物を常備しておこう。
お気に入りの化粧品類
お風呂に入れず、身だしなみにかまっていられないような非常時、普段使っているお気に入りの化粧品は安心感をもたらすだけでなく、いつもの自分を取り戻すためのツールにも。トラベルセットを用意しよう。
ノートとペン
災害時に重宝するのは、デジタル機器よりも断然アナログ。胸の内を日記として吐き出すこともできるし、大切な情報をメモしたりなど多彩な用途が。スマホは連絡手段や、本当に必要な情報の収集に。
娯楽のためのもの
災害直後は楽しむ気持ちになれないかもしれないが、状況が少しずつ落ち着いてきた頃、娯楽は大きな励みや癒やしになってくれる。推し活グッズや、好きな文庫本など、自分が前向きになれるようなものを。
『クロワッサン』1172号より
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