【スマホ節約】格安SIM・データ容量・サブスク──心得ておくべき7つの基礎知識
イラストレーション・伊野孝行 構成&文・長谷川未緒
節約1.データ容量が合うプランを選ぶ
データの大きさを表す単位・ギガバイト(GB)。スマホでは、インターネットのデータ通信量や、メモリ容量などの単位として使われる。データをたくさん使うのは、動画視聴やビデオ通話など。メールの送受信やインターネットのページ閲覧くらいではそれほど使わないため、過半数の人は7GB/月以下の小容量で間に合う。しかし、勧められるまま、20GBなど大きな容量のプランに入っている人も。
「たとえば野菜を買って半分以上使わずに捨てていたら、もったいないと思うはず。データ容量は見えないものなのでわかりづらいのですが、それと同じこと。まず自分の月間使用量を確認してみてください。その使用量に合うプランに見直すだけで、節約になることがあります」(綿谷禎子さん)
節約2.大手キャリアから格安SIMに乗り換える
大手キャリアのサービス
大手キャリアと、それぞれが運営する格安SIM。同じグループなら乗り換えやすい。サブブランドよりオンライン専用プランのほうが容量に対して安いが、不安な人は店舗があるサービスを選ぶといい。
ドコモ、au、ソフトバンクといった自社回線の大手キャリア。一方「格安SIM」とは、大手キャリアから回線を借りることで低価格でサービスを提供する会社のSIM(通話や通信をするために必要なICカード)のこと。主な格安SIMにはmineo、IIJmio、イオンモバイルなどがある。大手キャリアが運営するサブブランドやオンライン専用プランも格安SIMのひとつだ。大手キャリアから乗り換えることで、より安価な通信料でスマホを使えるようになる。
「大手キャリアは大容量プランが多いので、データをたくさん使っている人はいいのですが、そうでない場合、格安SIMに乗り換えることでひと月数千円の節約になる場合もあります。格安SIMは電波がつながりにくいと思っている人もいますが、混雑時以外は問題ないところが大半です」
節約3.Wi-Fi利用でデータ消費を抑える
Wi-Fiはスマホをインターネットに接続したり、スマホ同士で通信したりする際に使う無線LANのこと。Wi-Fiにつなぐことでデータ通信量を節約することができる。
「駅やカフェ、コンビニなどフリーWi-Fiスポットも増えているので、利用するといいでしょう。Wi-Fiを使うことで毎月の通信量に余裕が出れば、今より安いプランに変更することもできます。動画視聴などを外出先でする際は、Wi-Fi環境下でダウンロードしておいて、オフラインでも再生できるようにしておくと、データ通信量の節約になりおすすめです」
ただしフリーWi-Fiを使う際、セキュリティには注意が必要だ。盗聴やのぞき見のリスクがあるため、クレジットカード情報の入力等は避けよう。
節約4.通話は自分の状況に合わせた利用の検討を
スマホで通話する際、LINEアプリを使っている人も多いのでは?
「LINE通話は無料だと思っている人が多いのですが、Wi-Fiにつないでいなければデータを利用しているので、タダではありません。データ使い放題など、いくら使っても同じ料金という人は別ですが、それ以外の人は、LINE通話はWi-Fi環境下で。また、1回5分未満の通話は無料といったかけ放題プランもあります。いつ、どこで、どのくらい通話するのか、状況に合う安い方法を確認してみましょう」
節約5.ポイント活用で使用料を安く
特定の企業のサービスを集中的に使うことで効率よくポイントをため、スマホの使用料にあてることも。
「ドコモのdポイントやauのPontaポイント、ソフトバンクのPayPayポイント、楽天の楽天ポイントなど、クレカやスマホ決済などでためたポイントをスマホ料金に充当できます。また、自宅のインターネット、電気とのセットや、『ポイ活』系プランに力を入れている携帯会社もあるので、調べてみるといいでしょう」
節約6.サブスク、オプションを見直す
一定期間、定額を支払うことでサービスや製品を利用できるサブスクリプション。スマホでは動画や音楽の配信サービス、本やマンガの読み放題サービスなどがある。またSNSでフォロワーの多い著名人が、サブスク限定で配信を行うケースも増えている。
「自動更新が多いので、最低でも1年に1回は見直しましょう。不要なものを解約すれば、料金が削減できます」
サブスクと同様に確認したいのが、オプションサービスだ。ショップで携帯を購入する際、初月のみ・初年度のみ無料と言われて加入し、そのまま放置しているものはないだろうか。
「補償やかけ放題、セキュリティなど、いろいろなオプションがあります。月額500〜1,000円程度かかるものが少なくないので、使わないものは即解約を」
節約7.最新機種ではなく旧型を購入する
内閣府の調査によると、スマホの買い替え時期の平均は、購入からおよそ4.4年。バッテリーの減りが早くなったり、画面が割れたりして、もっと短期間で交換することもあるだろう。
「スマホの購入代金は高くなるいっぽうです。グーグル社が提供しているOSのAndroid製品は、多数のメーカーが販売していることなどから比較的手頃ですが、iPhoneは20万円近い商品もあります。こだわりがなければAndroidを選んだり、iPhoneの最新機種ではなく安い型落ちを選んだり、中古を購入したりしてもいいのでは。その際、フリマアプリなどで個人から買うと思いがけないリスクもあります。大手家電量販店などで購入するとバッテリーを交換してくれている場合もありますし、補償の面でも安心です」
『クロワッサン』1141号より
広告