古代のほっこり造形美に癒されよう。上野で大規模な「はにわ展」開催中。
写真・文 クロワッサンオンライン編集部
「挂甲の武人」は、実は5人兄弟だった⁉︎ 郵便切手にもなった「挂甲の武人」は、同時期に同じ工房で作られたとされる埴輪が他に4体発見されています。現在は国内外の美術館・博物館に別々に保管されている5体が、今回初めて同時に公開。そのうちの1体はアメリカのシアトル美術館に昭和36年(1961年)に収蔵されたもので、約60年ぶりの里帰りとなる。同じ部屋に初めて並ぶ兄弟が何を語らうのか気になるところ。
埴輪は権力者の墓である古墳の上や周囲に並べられたもので、人物像のほかにも家や船など様々なモチーフで作られ、当時の生活習慣をはかる重要な資料です。なかでも動物埴輪のほのぼのとした造形は当時の芸術家のクリエティビティが感じられ、観るものを魅了します。
展覧会巡りのもう1つのお楽しみ、ミュージアムショップでのお土産探し。東博名物と言えば展示作品のぬいぐるみ! 今回は特に種類が豊富で、力が入っているように思えます。「踊る人々 はにわ収納ケース」は同館のマスコットキャラ「トーハクくん」のモデルにもなっている埴輪「踊る人々」(本展でも展示中)のほぼ実物大。家形埴輪のキーチェーンは全4種。家形埴輪は死者の魂の安らぐところとして作られていることにちなみ、飴玉を収納できる仕様になっているとのこと。そして美豆良(みずら)のカチューシャをつければ心もいにしえの古代人に近づける、かも。
【挂甲の武人 国宝認定50周年記念 特別展はにわ】
12月8日(金)まで、東京・上野の東京国立博物館で開催中。東京都台東区上野公園13・9
TEL.050・5541・8600 入場料一般2,100円 月休(11/4は開館)