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⇒余裕があるなら積み立て金額の上乗せを。
あくまでもインデックスファンドの積み立て投資1本でいく当初の方針を変えないように。
「投資に慣れてきて順調に含み益も増えてきたら、『これはいけるぞ!』という気分になって、成長投資枠でしか買えないような商品も買ってみたくなるものです。よくわかります。ですが、もしそういう余裕があるなら、一括投資ではなく積み立てる金額を上げればいいでしょう」
あくまでもインデックスファンドの積み立て投資1本でいく当初の方針を変えないように。
「投資に慣れてきて順調に含み益も増えてきたら、『これはいけるぞ!』という気分になって、成長投資枠でしか買えないような商品も買ってみたくなるものです。よくわかります。ですが、もしそういう余裕があるなら、一括投資ではなく積み立てる金額を上げればいいでしょう」
元本1800万円までを運用して得た利益が非課税になることは事実で、大きなメリットではあるが、「ただそれだけ」だということを忘れずに。
「新NISAになって制度が拡充したからといって、投資のリスクに関わるところは変わりません。積み立ての道は山あり谷ありです。NISAが魔法の箱であるかのように思わないよう気をつけましょう」
「株価が下がっている局面や暴落したときは、何度でもリンゴの図(⇒)に立ち返りましょう。暴落は、投資信託をたくさん買えるチャンスです。落ち込んだりせず、本当ならニコニコしていなければおかしいですよね」
わかっていても動揺してしまうが、そこで慌てて売ってしまう、いわゆる「狼狽売り」は積み立て投資の最悪手。暴落しても、何もしないのが正解。
投資枠が復活することは、新NISAのセールスポイントの一つ。だからといって、売って空いた枠に再投資するのを繰り返していくのは避けたい。
「再投資できるといっても、次に同じ商品を買うときは、最初に取得した金額よりも高値になっているかもしれませんよね。もちろん逆もあり得ますが、再投資がいつでもうまくいくかはわかりません。投資のタイミングを図っていくとしたら、本来の積み立て投資とは違うスタイルになってしまいます。売却→再投資を何回も繰り返したケースと、がまんして持ち続けたケースでは、後者のほうが大きく増やすことができる可能性が高いでしょう。ただし、お金が必要だから使う分だけ売却するのはまったく問題ありません」
「親が亡くなったとき、親のNISA口座は自動的になくなり、NISA口座内のお金は親名義の特定口座(課税口座)に払い出されます。子どもなど家族のNISA口座に直接移すことはできません。その特定口座を子どもの名義に変更することでお金自体は相続させられますし、親のNISA口座ですでにお金が増えていたら、もちろん非課税のメリットを活かせたことにもなります。あくまでも、投資信託などを“非課税のままで”相続させることができないという意味合いです」
まとめると、親NISA→子NISAは不可能で、親NISA→親の特定口座→子名義の特定口座となる。非課税制度が有効なのは、本人が生きている間だけと覚えておこう。
「ファンドを複数持つと資産配分が変わってきてしまいます。たとえば全世界株のファンドを持っているのに、米国株ファンドも買うと、資産のなかの米国株の比率が上がるだけで、分散にはなりません。全世界株にも米国株は入っていて、投資対象が重なってくるからです」
インデックスファンドはそもそも広範にリスク分散された商品。1本だけでOK。
そもそも保険とは、起こる確率が低いけれど、起こったらお金の負担が膨大になってしまう物事に備えて入るもの。その役割を明確にするために、貯蓄や投資とは切り離そう。
「変額保険などに投資を兼ねて月に1万円とか払っているのなら、その分はNISAにしたほうがいいのでは。損害保険、医療保険、死亡保障など必要な保障のみを買いましょう」
お金が増えていたり減っていたりするのを見てしまうと、何かしら行動を起こしたくなるのが人の心。それを避けるためにも、口座はたまに見ればいい。
「私の経験上、投資が長く続く人に特別な資質はありません。ただ単に忙しくて口座チェックできない人ほど長続きします。積み立て投資は、一度始めたら気にせずに放っておくのがいちばん望ましいことなのです」
『クロワッサン』1111号より
※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。