くらし

その美しさに感嘆の声、IKKOさんの美意識を体現する冷蔵庫。

冷蔵庫は使い方次第で、毎日の料理や台所仕事がぐっと楽になる魔法の箱。食材の保存と活用、収納法まで、IKKOさんに工夫を聞きました。
  • 撮影・宮崎貢司 文・嶌 陽子 構成・堀越和幸

食材の色や機能性、IKKOさんの美意識を体現する冷蔵庫。

ドイツ製「リープヘル」の冷蔵庫は左上がワインセラー。料理上手で有名なIKKOさんらしく、数々の食材や常備菜が美しく並んでいる。

扉が開いた瞬間、その美しさに思わず声が出た。冷蔵室には常備菜や食材が入った容器が整然と並べられ、冷凍室も野菜室もどこに何があるか一目瞭然。IKKOさんの美意識は冷蔵庫の隅々にまで行き渡っている。

天然の食材の色は素晴らしい、そのパワーを冷蔵庫からもらう。

(食材の色をガラスポットで見せる。)色鮮やかな野菜やベリー類、乾物などをきれいなガラスポットに入れて冷蔵室上段に。「扉を開けるたびに色から元気をもらえるでしょ」

「年齢を重ねるにつれ、無駄な時間やものを省きたいという思いがますます強まってきました。自分が本当にやりたいことにエネルギーを注ぐには、無駄をなくし、環境を整えることが大事。冷蔵庫にもそんな思いを込めています。だから機能性が高く、使いやすいことが一番なんです」

(惣菜には必ず日付を。)「煮物などを作って常備しておけば、忙しい時や疲れた時も体によいものが食べられます」。容器には日付を必ず書いて、傷む前に。

空いているスペースがあるとつい食材を詰め込んでしまい、結局使わずに傷ませてしまうことに。そんな経験を経てたどり着いたのは、きれいに整理されていて、全てのものの在り処が把握できる冷蔵庫だ。

冷蔵庫は物置きじゃありません、 と自分に言い聞かせています。

(すぐ使える下ごしらえ完了の食材。)食材は刻んで保管し、調理時間を短縮。冷凍室の大根や白菜は「味が染みやすいよう小さく切って」。きのこも数種類をミックスして常備。

「冷蔵庫は物置きじゃありません、といつも自分に言い聞かせています。並べる際は前後2列だけにして奥のほうにものは入れないし、常備菜を入れた容器には中身と作った日付を必ず書く。」

(調味料も高さをなるべく揃えて。)ドアポケットに入れている調味料も高さを揃えて「見せる収納」に。 きれいな色のスパイスが入ったガラス瓶も目を楽しませてくれる。

「ストックも多すぎると把握できないのでなるべく抑えています。機能性はもちろん、冷蔵庫をきれいにすれば運気もよくなるはず。古くなった食材や汚れている部分には、きっと悪い気がたまってしまうと思うの」

(ラップ&紙袋で野菜室を整理。)野菜室もご覧のとおり美しい空間。根菜は紙袋に、葉物などはラップに包んで。「お惣菜を包んで食べるサンチュは欠かせません」

もうひとつ、IKKOさんの冷蔵庫で際立っているのが“色彩”。冷蔵室にはパプリカやきゅうり、プチトマトといった食材がガラスポットに入って並んでいる。その鮮やかな色合いが気持ちを元気にしてくれるのだ。

生きていくことは創意工夫、冷蔵庫にもそんな愛を込めたい。

「自然の食材の色って本当にきれいでしょう。せっかくのそのパワーをもらわない手はないと思って。私ね、見える景色が自分の人生を作ると思っているんです。それは冷蔵庫にも言えること。開けるたびに心が豊かになるとしたら、そんな素敵なことはないですよね」

冷蔵庫一つでも創意工夫をこらし、愛情を込めれば人生は変わる。美しい冷蔵庫からは、IKKOさんのそんなメッセージが伝わってくる。

IKKO

IKKO さん (イッコー)

美容家、タレント、書家

1962年、福岡県生まれ。美容家、タレント、書家として幅広く活躍中。ソウル観光大賞など受賞歴も多数。著書に『1ミリの優しさ〜IKKOの前を向いて生きる言葉』(大和書房)など。

『クロワッサン』1069号より

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