くらし

翌日のアレンジも楽しみな、栄養満点のボルシチ【井原裕子さんのレシピ】

翌日になっても味が変わらないのが、スープのいいところ。後から野菜を足して、食感の違いを楽しむのもいい。
毎日の食卓に、もっとスープを。
  • 撮影・三東サイ スタイリング・矢口紀子

 ボルシチ 

生のビーツを使って栄養満点。

【材料(作りやすい分量)】
ビーツ1個
トマト(小)1個
じゃがいも 1個
玉ねぎ 1/2個
キャベツ 150g
豚こま切れ肉 150g
にんにく 1かけ
ハーブ[タイム 適量、ローリエ 1枚]
オリーブオイル 大さじ1
バター 10g
A[水 1L、塩 小さじ1、黒こしょう 少々]
サワークリーム 適量

【作り方】
1.ビーツは皮をむいて8mm角の棒状に切る。じゃがいもは皮をむいて1㎝角の棒状に切り、水に3分ほどさらして水気を切る。玉ねぎは薄切りにする。キャベツは細切りにする。トマトは横に切って種を取り、1cm角に切る。にんにくはみじん切りにする。
2.豚肉は食べやすい大きさに切る。
3.鍋にオリーブオイル、バターを入れて中火にかけ、バターが半分溶けたら、豚肉、玉ねぎ、にんにくを入れて炒める。肉の色が変わったら、ふたをして3分ほど焦げないように弱めの中火で蒸し焼きにする。
4.A、ハーブ、トマト、じゃがいも、ビーツを加えて火を強め、煮立ったら火を弱めてアクを取り、ふたをして弱火で10分煮る。キャベツを加え混ぜ、ふたをして7〜8分煮る。
5.器に盛ってサワークリームを添える。

最近、八百屋さんでよく見かけるようになった生のビーツ。「食べる輸血」ともいわれるくらい、栄養価の高いスーパーフード。自家製サワークリームを添えて。

さらに美味しく 自家製サワークリーム

コーヒー用のペーパーフィルターなどにのせて水を切ったヨーグルト200gに、
生クリーム50mlを混ぜる。

(アレンジ1)オートミールを混ぜておかゆのように。

すぐに柔らかくなるオートミールは、スープのアレンジにもってこい。おかゆのような感じになり、一品で満足のいくボリュームに。

【材料(1人分)】
オートミール(クイックオーツ)30g
ボルシチ300mlほど
塩少々

【作り方】
ボルシチをあたため、オートミールと塩を加えて混ぜる。

(アレンジ2)こんがり焼いたにんじんのグリルのソースに。

グリルしたにんじんは、適度な歯ごたえがあって、ボルシチのとろとろ野菜とのバランスが新鮮。ちょっと塩を足しても。

【材料(1人分)】
にんじん(小)1本
オリーブオイル大さじ1/2
水50ml
塩ひとつまみ
ボルシチ適量

【作り方】
1.にんじんは皮つきのまま4等分に切る。
2.フライパンにオリーブオイル、にんじんを入れて中火で熱し、にんじんに焦げ目がついたら水を加え、ふたをして弱火で7〜8分、にんじんがやわらかくなるまで蒸し焼きにする。塩をふり、中火で水分を飛ばす。
3.器に盛ってあたたかいボルシチをかける。

翌日のアレンジも楽しめる、旬の野菜の具だくさんスープ。

「野菜をたっぷり食べるのに、スープはいちばん向いています。何種類もの野菜を組み合わせることで、味に深みが出て、新しい味に出合えます」

スープはたっぷり作ったほうがおいしいし、翌日になっても味は変わらない。オートミールやパスタを加えて、アレンジするのもいい。

「冷蔵庫にスープがあると思うと、安心ですよね。スープは煮崩れてもいいし、失敗がないのもうれしい。ただし、材料を入れる順番はぜひ守ってくださいね。そして、初めに素材をゆっくり炒めるのが、スープ作りの大事なコツ。味付けは塩だけ、1ℓに小さじ1杯が目安です。控えめですが、このほうが野菜の旨味がよく感じられるので試してみてほしいです」

井原裕子

井原裕子 さん (いはら・ゆうこ)

料理家

野菜は生産者から直接買うのが井原さん流。おいしいものを求めて全国を旅する。『一度にたくさん作るからおいしいスープ』など著書多数。

※スープの塩分は1Lに対して小さじ1と野菜の旨味を感じるように少なめにしています。

『クロワッサン』1063号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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