くらし

他人の幸せを喜べない、老後資金…高尾美穂さんの悩み相談室:「やめたい習慣」「将来の不安」編。

女性の心や体の悩みに寄り添う言葉が人気の医師で、ヨガ指導者としても活躍する高尾美穂さんに、よりよく生きるためのヒントを聞いた。
  • 撮影・黒川ひろみ イラストレーション・利光春華 文・小沢緑子

【落ち込んだりストレスを感じたら?高尾美穂さんの悩み相談室。】

[やめたい悪癖、習慣]

●何でも白黒はっきりつけないと気がすまない。完璧主義者と言われるのがつらい。

完璧主義者と言われることは、褒め言葉と受け取っていいと思いますよ。物事を完璧に行える人はそうはいませんから。
ただ、人間関係の場合、白黒つけようとすると衝突が増えて逆効果の場合も。相手が意に反した行動をとったときは色眼鏡で見ず、「自分とは違う考え方をする人もいる」くらいにとらえたほうが気持ちがラクになります。

●自分ばかりが損をしているように感じてしまう。人の成功や慶事を素直に喜べない。

自分ばかり損をしていると感じるのは、人や物事に対して勝手に期待しすぎる傾向があるからかもしれません。常に平常心でいるとそうは感じないはず。
また、人の成功を喜べないのは対抗意識があるから。自分ももっと磨けば同じ位置に立てるかもと前向きに考えて行動を。すると他人の成功を祝福する気持ちも自然と湧いてくると思います。

●いくつになっても物欲が収まらず、家には着ない服や使わない靴、バッグが山積。

自覚されているのでないかと思いますが、買い物を何かの代替にしている可能性が高いと思います。仕事、家庭、人間関係など、何が引き金になっているのか一度考えてみてください。
また、使わないものが多いということは物自体を粗末にしているのと同じ。今ある物を大切に使って活かすことから意識を変えてみるといいかもしれません。

[将来の不安]

●老後資金や、自分の健康問題、親の介護と、将来への漠然とした不安が消えません。

将来への不安を感じたら、ただ漠然と悩んでいるだけでは埒が明かず堂々巡りをするだけ。具体的に何に不安を感じるのか、頭の中でモヤモヤしていることを書き出してみることをおすすめします。
さらに書き出したものを今すぐ解決できるもの、できないものに分類。すると気持ちが整理できますし、今やるべきことも見えてきます。

●夫を見送り独り暮らしに。ご近所付き合いもなく、友人とも疎遠で孤独感が募ります。

まずこの方にとって大切だと思うのは、友人とまでいかなくても近所の商店でもスポーツジムでも、行けば挨拶程度は交わせる顔なじみのいる場を作ること。
さらにもう一歩踏み出すなら、ボランティアなど、今まで自分が社会からしてもらったことを還元できる場に参加する方法も。社会に対して何かできることがあると喜びにつながります。

●40代で大病を患い、以来自分の体調に常に不安があり将来に希望が持てません。

医師の立場から見ると、健康に不安を感じている人のほうがかかりつけ医がいて、定期的にきちんと検査も受け、体の状態を把握・管理できているから心配がないんです。
今すぐ命に関わる状態でないなら、必要以上に心配しすぎず、体のメンテナンスを続けながら、やりたいことにチャレンジしてみてはいかがですか? 心の健康のためにも。

高尾美穂

高尾美穂 さん (たかお・みほ)

イーク表参道 副院長

産婦人科医、スポーツドクター、産業医。ヨガ指導者としても活躍。近著に『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』『いちばん親切な更年期の教科書』。

『クロワッサン』1060号より

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