くらし

高尾美穂さん流、生き方の作法。しあわせは、自分の心で決める。

女性の心や体の悩みに寄り添う言葉が人気の医師・高尾美穂さん。2022年をよりよく生きるためのヒントを聞いた。
  • 撮影・黒川ひろみ イラストレーション・利光春華 文・小沢緑子

ヨガのワークショップを開催したり、音声アプリによる番組『高尾美穂からのリアルボイス』を配信したり。発信を続ける高尾美穂さんから届いた’22年を心豊かに過ごすためのメッセージとは。

「幸せは自分で決める」ものですが、その逆の「自分で決められるから幸せ」という考え方もあるのでは、と思います。なぜならこのコロナ禍は今までになく「自分で決められない」ことが多かったから。

これまでも楽しみにしていた旅行やイベントが理不尽な理由でおじゃんになって諦めてきたこともあったでしょうが、そんなこととは比べものにならないほど我慢を重ねた2年だったと思います。

また、小さな選択権はあったかもしれないけれど、社会や周囲に漂う雰囲気に抗えず、自分の希望を表に出すことも難しかったのではないでしょうか。

’22年はより開放的な年となり「自分で決められるから幸せ」、を実感することが増えていくといいなと思います。

また、私はこのコロナ禍を「10年早送り」と呼んでいますが、それくらい働き方ひとつとっても一気にテレワーク、デュアルワークが進み、「これから先の働き方、生き方をどうしていこうか?」と考える機会になったはず。

自分の生活や習慣の中で変化したことに対して、どれが自分にとって◯、△、×だったか振り返ってみることをおすすめします。そして自分にとって「よかった」と思うことだけ残し、「しんどかったな」と思うことは手放す。それを行うことにより、自分の中で消化できずフツフツとしている思いも整理されていきます。

その時の感情も、生き方も、自分次第でいつでも変更可能

もうひとつ個人的に思うことは、これからの人生で充実感を味わえるのは、「自分以外の人や物に対して何かを行える喜び」だということ。

たとえば、緊急事態宣言中、庭やベランダで野菜や植物を育てる人が増えたと聞きました。つまりこれは、自分以外の「毎日変化し成長していくものを眺める楽しさ」だと思います。

今、更年期世代で子どもがいる人の場合、ちょうど子の親離れや独立が始まるころですよね。ぜひ次なる「育てる楽しみ」を見つけてほしいと思います。

また、さまざまな女性のお悩みに答えて思うのが、「その時々の気持ちも自分が選んだもので、いつでも変更が可能」だということ。人は誰でも落ち込むことはありますが、その状況にどっぷり浸かったままでいるか、次の段階に踏み出せるかはその人の心持ち次第。気持ちひとつでいつでも自分を変えることはできますし、更年期以降、人生はまだまだ30年以上あります。

本当に自分のためだけに使える時間も訪れますから、これからの長い人生をより楽しむためにも、今から心も体も前向きに健やかに整えておきましょう。

【高尾流】幸せになるためにできること。

「幸せは自分で決める」、すなわち「自分で決めるから幸せ」と知る。

ネガティブな感情も自分が選んだ気持ちだと気づく。

自分にとってよかったものだけ取り入れ、しんどかったものは手放す。

高尾美穂

高尾美穂 さん (たかお・みほ)

イーク表参道 副院長

産婦人科医、スポーツドクター、産業医。ヨガ指導者としても活躍。近著に『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』『いちばん親切な更年期の教科書』。

『クロワッサン』1060号より

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