バラエティ番組や情報番組でも活躍する美容家のIKKOさん。公私の別なく、人とのつき合い方で最も大切にしているのは礼儀。
「礼を尽くすために、相手の目を見てちゃんとご挨拶して、ほんの気持ちを添えた差し入れと墨でしたためた手紙をお渡ししているんです」
毎日、何時間もかけて共演者やスタッフに礼状を書く。この姿勢を貫き通すことこそがIKKOさんの心意気。
「人に何かを口で伝えるって難しい。言えば言うほど伝わらないこともあるでしょ。でも文字には魂を込めることができるんですよね」
40歳を過ぎてから独学で書を始め、50歳になってからは書道家に師事して、基礎から本格的に学んできた。
「手紙で心を伝えたいんです。この時季なら『九重葛(ここのえかずら)』 『蓮華の色』といった言葉を頭語にして大きめに書いてから、季節のご挨拶や感謝の気持ちを綴ります。ことにコロナ禍の時代で円滑なコミュニケーションが難しくなってきたから、礼儀と挨拶はますます大事ね」