くらし

【和田裕美のお悩み相談】兄弟の中で自分だけが親から土地をもらえません。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は親からの贈与に不平等を感じている女性からの相談です。

<お悩み>

3人兄弟、弟2人の長女です。皆、結婚して子供もいます。父は大工で今は引退しており後は長男が大工を継いでいます。次男はほかの工務店で大工をしています。私は実家から離れたところに家を建て暮らしています。家の話が出たときに生前贈与として1500万父にもらいました。次男も大体同じ金額と土地を贈与してもらい、長男は実家の大きな家と仕事場、あと離れたところにある土地を贈与してもらう予定。私はそれに納得していません。私だけ土地を贈与してもらっていないからです。土地は同じ苗字のものと昔の考えがあるみたいです。次男と私は仲が良くありません。なので余計にもやもやします。兄弟、同じにしてほしい。父にどのように言ったら伝わりますか?

(スイカ/女性/パートをしている42歳の2人子どもがいる主婦です。)

和田裕美さんの回答

スイカさん、ありがとうございます。

お父さんは自分が先祖から受け継いできた土地を
自分の名前と一緒に継いで欲しいのですよね。
そしてそれは昔からずっとそのしきたりだった……。

であれば他の家に嫁いだ娘は
もう他の家の人だから継いでもらうことがおかしい
……と思われるお気持ちがわからないでもないです。

女性だとしても同じ子供なのに! って思ってしまう気持ちは
わたしも女として非常にわかります。

けれどね、ここは
なんで弟だけなのよ!という感情をちょっと脇において
お父さんの気持ちも理解し
とにかくおおらかな気持ちになって欲しいのです。

はい、理不尽かもしれない。
納得できないかもしれない。
でも、お父さんの気持ちをまずは酌むのが先なんです。

(ここ大事!)
なぜなら、人って
「くれくれ」と言ってくる人には
あげたい気持ちが萎える傾向があるからです。
大事にされてない気持ちになるのですよね。

子供が「お金くれくれ」と
そればかり言うとなんか寂しくなって
腹が立ちませんか?

逆に
「お母さんも欲しいもの我慢しているから
たまには自分のもの買ってね。僕はいいから」
と言ってきたら
愛を感じてうるるとなりません?
そして後者のタイプには何かをしてあげたくなるんです。

だからこそ「くれくれ」ではなく
ギブ、ギブ、ギブから交渉が始まるのです。

そんな気持ちになれた段階でお父さんに聞いてください。
「お父さん、やっぱり嫁いだ私は平等じゃないの?
 わたし土地が欲しいんじゃないの。
 お父さんはわたしより弟のほうが大事なのかという
 さみしさがあるの。
 どうして私にはもらえないのか教えてください」
土地ではなく、なにかお父さんは
考えてくれるかもしれません。
そんな気持ちにさせたことに
ようやく気づくかもしれません。

とにかく、「くれくれ」ではなく
お父さんを愛して、ケアして、見返りなく
愛をギブしてください。
それがみんな幸せな道です。

和田裕美(わだひろみ)●作家・営業コンサルタント。京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオや会員サービス「パワースクール」など各種メディアで情報発信中。代表作に、『人に好かれる話し方』、『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。新刊に『稼げる技術』(ダイヤモンド社)、『タカラモノ』(双葉文庫)など。
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