一方の青山さんも、とよたさんに対する不満は「一切ない」ときっぱり。理想的な夫婦関係を築く基盤は、互いを思いやる心にあるよう。
「僕たちはわがままを言わない夫婦なんですよね。自分の都合で動くのではなく、まずは相手の出方を見るところがあるんです」(青山さん)
「何かを決める時は“私はこうしたいんですけど、どうですか?”と必ず聞くようにしていますよね。それは、自分がやりたいことと相手がやりたいことが必ずしも一致するとは限らないとわかっているから。夫婦といえども、いまだに聞かないとわからないことがたくさんあるんです。結婚7年目に初めて、監督が茄子が好きだということを知りましたし、こういう局面でこういうことをされたら嫌だというのも、その都度知っていくようなところがあるんですよね。だから、“これはやっても大丈夫だろう”とか、勝手に想像して決めつけないようにしています」(とよたさん)
こんな言葉からもわかるとおり、2人の間には、親しき仲にもしっかりとした礼儀がある。
「夫婦といっても、別の人間。同じものになることは永遠にないわけですから、何かをお願いする時も、“お茶入れて”ではなくて、“お茶が飲みたい気分なんですけど、入れていただけるとありがたいな〜”などと、ふざけた感じを取り入れつつ(笑)、頼みごとは頼みごととして、きちんとお願いするようにしています」(とよたさん)
では、2人が思う、夫婦間で守るべきマナーとは?
「親しき仲にも礼儀ありという言葉が出ましたけど、やはり優しくすることがマナーなんじゃないですかね。結婚当初とは体力も違うので、どうにか助け合っていかないとなりませんが、ねぎらいや労りの気持ちがあれば、相手のために動くことも苦にならないと思います」(青山さん)
「そうですね。人は変化していくものだから、結婚当初の感覚でいろんなことを考えていたらダメ。その都度その都度、“私は大丈夫だけど、真治くんはどうかな”など、相手のメンタルや体力を考えて、労っていくことが必要かなと思います」(とよたさん)