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3つのセルフケアを毎日の習慣に。骨は必ず若返ります。

骨ケアはまだ早いと思っているあなた。実は、骨こそ「健康と美の土台」ということがわかってきました。女性医療の第一人者で、女性のウェルネスライフのため、骨粗鬆症予防の普及に力を入れている太田博明さんに話を聞きました。

撮影・岩本慶三 イラストレーション・風間りさ  文・越川典子、高橋顕子

【運動】かかとを意識した「骨トレ」で鍛える。

骨粗鬆症は、骨代謝がうまく行われなくなることで骨がもろくなる病気。しかし、骨に負荷をかける運動を取り入れることで骨代謝を正常に戻すことができる。
「激しい運動は必要ありません。だれもが簡単にできる『かかと落とし』『一段昇降運動』を始めてみてください。これはどちらもかかとに衝撃を与える運動です。かかとへの衝撃は、全身の骨へ効率よく伝わり、骨細胞がこれを感知。すると骨代謝が活発化するんですよ」と太田さん。 
ほかにも、10cmのミニジャンプ、全身の骨がゆすられる運動は効果的。同時に、筋肉も鍛えられるので、転倒なども防げる。一方で、水泳は運動機能には効果的だが、衝撃が少ないため骨代謝への効果は望めない。毎日、ほんの少しの運動を習慣化して、積極的に骨を鍛えたい。

《かかと落とし》まっすぐ立つ→つま先立ち→かかとに響くように足を落とす。これを10回、1日3〜5セット行う。台などに手を置いてもOK。
《かかと落とし》まっすぐ立つ→つま先立ち→かかとに響くように足を落とす。これを10回、1日3〜5セット行う。台などに手を置いてもOK。
《一段昇降運動》高さ20㎝ほどの台に片方の足をのせる→台の上に立つ→かかとから片方の足を下ろす→反対の足も下ろす。これを20分間行う。
《一段昇降運動》高さ20㎝ほどの台に片方の足をのせる→台の上に立つ→かかとから片方の足を下ろす→反対の足も下ろす。これを20分間行う。
《かかと落とし》まっすぐ立つ→つま先立ち→かかとに響くように足を落とす。これを10回、1日3〜5セット行う。台などに手を置いてもOK。
《一段昇降運動》高さ20㎝ほどの台に片方の足をのせる→台の上に立つ→かかとから片方の足を下ろす→反対の足も下ろす。これを20分間行う。

骨ホルモン、オステオカルシンが全身を若々しく健康に。

さらに、骨を鍛える運動は、全身への作用も期待できる。
「骨代謝が正常に行われていると、骨ホルモン『オステオカルシン』が分泌されます。このオステオカルシンが今、『若返りホルモン』として注目を集めているんです」(太田さん)

最近の研究では、脳の神経細胞に働きかけて認知・記憶機能を改善することや、心臓・血管に作用して動脈硬化を予防することがわかっており、血糖値の上昇抑制、小腸の栄養素の吸収促進、脂肪の蓄積抑制なども期待できる。
「1日100秒程度の『骨トレ』で、健康が手に入れられると思うと、今すぐ始めたくなりませんか?」(太田さん)

《手の甲を日光に当てる》骨の強化に必須のビタミンD。1日15分、手の甲を紫外線に当てると体内でビタミンDが作られる。
《手の甲を日光に当てる》骨の強化に必須のビタミンD。1日15分、手の甲を紫外線に当てると体内でビタミンDが作られる。
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