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出血や、婦人科での診察について、専門医が疑問に答えます。

月経周期が変動する40代、50代。なかでも不安になるのが、突然の出血です。出血時の診察や検査など、8つの疑問を、更年期医療の第一人者である小山嵩夫さん、国立がん研究センター中央病院 婦人腫瘍科 科長の加藤友康さん、倉敷平成病院 総合美容センター 婦人科部長の太田郁子さんに聞きました。

撮影・森山祐子 イラストレーション・小迎裕美子、川野郁代 文・越川典子、青山貴子

出血や、婦人科での診察について、専門医が疑問に答えます。

Q.出血しているときに病院に行っても、診てもらえるのでしょうか。

もちろんです。出血しているときに診ることが基本です。どんな症状が隠されているのか、わからないからです。とくに子宮体がんのリスクが高まる40〜50代は、閉経に伴う不正出血なのか、子宮筋腫や子宮がんなどによる出血なのか、すみやかに判別する必要があります。まずは、かかりつけの婦人科に行ってください。大事なことは、病気を見逃さないこと。2週間近く出血が続いていたら、ためらわずに受診しましょう(加藤友康さん)。

Q.不正出血の判断基準ってあるのですか。

正確な基準はありません。たとえば、筋腫の場合は月経血が大量に出る場合もあれば、そうでもないケースもあります。子宮体がんは月経とは関係なくダラダラと出血が続いたり、内膜ポリープは不正出血の量が多かったりと病気によっても出血の様子は異なります。ひとつの目安としては、月経ではないときの出血がある、月経でもいつもと量や状態が違う、色のついたおりものが出るなど「いつもと違う」場合、すぐに受診をすすめます。さらに痛みを伴う場合は、急を要します。
月経の期間や量が一定しない人、長い間婦人科の検診を受けていない人も、一度受診してみてください。病気が隠れている場合もあります(小山嵩夫さん)。

Q.子宮体がんでは、出血以外の兆候もありますか。

あります。もちろん代表的な自覚症状は不正出血なのですが、おりものが増えることもあります。水様のおりものに血が混じっていたり、膿が混じっていたり、悪臭がする場合もあります。同時に、下腹部が痛い、性交痛や排尿痛などがある場合も、一度受診したほうがいいでしょう。ただし、まったく自覚症状のない場合もありますので、50歳以降の女性や、50歳未満でも月経不順がある場合などは、一度検査してみてください(加藤友康さん)。

Q.問診票にある性交の有無は、記入しなければいけないのですか。

問診票に、性交の有無を記載する欄がありますが、中には記入しない人もいます。それは本人が答えたくないのでしょうから、無記入だからといって、医師がことさら聞くことはありません。しかし、更年期にさしかかっていても、自覚せずに妊娠している場合もありますので、一見関係ないように見える情報も、とても重要なのです。また、性交痛がある場合は、腟の乾燥や萎縮を示していますので、すみやかに更年期治療に入ることもできます(小山嵩夫さん)。

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