ぬか、麹、酒粕ほか、さまざまな漬け床の長所でご紹介する、全国漬物図鑑。
ひと括りに漬物といえど、ところ変われば乳酸菌も変わる、漬け床が違えばご利益も違う。すごい漬物パワーのおさらいです。
撮影・青木和義、角戸菜摘 文・一澤ひらり
[酢]
酒が酢酸発酵したもので、疲労回復効果があり、また中性脂肪を排出する効果も。とくに甘酢漬けは野菜をさっぱりと食べられ、口直しに最適。
菊漬[山形]
紫の食用菊「もってのほか」を酢漬けにした郷土の味で、彩りが美しい。ビタミンB群など抗酸化作用のある栄養素を含み、リラックス効果も。
らっきょう漬[鳥取]
砂丘らっきょうの甘酢漬け。血管にたまった脂肪を取り除くアリシンが豊富で、血液サラサラに。酢にはアンチエイジングの効果も。
新生姜漬[高知]
生姜に含まれるジンゲロールには高い殺菌作用と血行をよくする働きがある。酢のクエン酸、必須アミノ酸の相乗効果で美肌効果も期待できる。
[味噌]
大豆イソフラボンが血圧上昇を抑制して糖尿病や動脈硬化の予防に役立つ。亜鉛、鉄などミネラルも豊富。味噌の乳酸菌が新陳代謝を促進する。
味噌漬[長野]
味噌には女性ホルモンを活性化する大豆イソフラボン、細胞の酸化を防ぐビタミンEが含まれ、アンチエイジング効果が高い。
[醤油]
冷凍技術が未発達の時代に魚介類の保存法としても使われた醤油漬けは、におい取り効果も大。貧血や便秘の改善、味覚の働きを保つ。
ごぼう醤油漬[北海道]
食物繊維の含有量は約10%と漬物では断トツ。水溶性食物繊維のイヌリンが大腸の運動を活発にし、便秘解消や血糖値を下げる作用がある。
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