心不全と診断された場合、治療としては、まず薬物療法が行われます。
急性心不全では、多くの場合、静脈内投与という方法がとられます。
それに対して、慢性心不全では経口薬が中心の治療になり(下の図を参照)、高血圧がある場合などは、その治療や生活習慣の改善なども併せて行います。
薬物療法以外では、ペースメーカーのような装置を埋め込むCRT、補助人工心臓、心臓移植などがあります。
心不全は心臓のポンプ機能が悪くなることで、さまざまな症状が現れます。心不全の症状に気づかないでいると、急に症状が悪くなって、入院したり、危険な状態になったりすることがあります。心不全の治療薬は、そうした悪い状態にならないようにするための薬です。
つまり、悪くなった心臓と上手につきあい、長生きすることが治療の目的になります。ですから、どの薬も飲み続けることが基本です。
「症状がない」「何種類も薬を飲みたくない」「面倒」などの理由で、薬を勝手に中断すると、心不全を悪化させる原因になります。医師の指示に従って服用し、自己判断でやめたりしないようにしましょう。