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お医者さんの指導で痩せる、ダイエット外来の効果とは?

文筆家・大平一枝さんが、医師の指導によって着実に体重を落としつつあります。

撮影・尾嶝 太 ヘア&メイク・外山友香(大平さんビフォー) 文・大平一枝

「痩せなさい」ではなく 「痩せ方」を教える病院。

髙橋院長はかつて勤務していたハーバード大学付属病院の肝炎やがんの研究の過程で、食事と病気の関係に着目。帰国後、4種の野菜を煮込むファイトケミカルスープ(通称・ハーバード大学式野菜スープ)を考案した。つまり、ダイエット目的ではなく、がんの予防や治療の補助として誕生したのだった。これが、生活習慣病の改善やアンチエイジング、ダイエットにも大きな成果を上げている。2009年、国内でいち早くダイエット外来を設けた理由を髙橋院長は次のように語る。
「前年に、内臓脂肪型肥満に着目した特定保健指導が義務づけられたことが大きなきっかけでした。健診をして、いわゆるメタボ(内臓脂肪症候群)と診断する。ところが、肥満が誘引する重い病気はたくさんあるのに、肥満を治す外来がない。医者が痩せなさいと言うだけなのはおかしいと思いました。肥満を根本的に治さないと、病気の予防にはならないし、健診の意味がない」
アメリカでは’60年代から肥満による生活習慣病が問題視され、肥満治療のクリニックが誕生している。日本では、肥満治療は保険の対象外のため、広まりにくい事情があるという。

減量が目的ではなく、病気の治療・予防が目的で始まっているので、体への負担が少なく無理がない、一生持続可能な方法でないと本当の予防にはならない。だから冒頭の「7キロ」で、呆れた顔をされたのだ。私には6キロが無理のない妥当な数字なのだった。
おまけに、私は深刻な生活習慣病まで発見された。健診を受けてきたのにわからなかった「高血圧症」と、血液中の脂質が高い「脂質異常症」である。
「あなた、ダイエットどころではありませんよ。まず、これを治さないと」

この結果、達成目標は「肥満の解消」「血圧を下げる」「コレステロールを下げる」の3本立てになった。

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