やめられなくて太りたくない人の、甘いお菓子の食べ方講座。
撮影・小出和弘 文・嶌 陽子 イラストレーション・中川原 透
一日200kcal以内を守れば、こんなおやつも食べていいんです。
和菓子はさっぱりしていてヘルシー。チーズケーキや高脂肪アイスクリームはカロリーが高く、太るもの。これまで、そんなイメージを持っていた人は多かったのではないだろうか。ところが、最新の栄養学によれば、むしろ脂質やたんぱく質が一緒になっている洋菓子のほうが、食後の血糖値の上昇が緩やかになるため、太りにくく、おやつとしてはおすすめなのだと足立さんは話す。
「特にチーズケーキは、ケーキ類の中でも断トツのおすすめ。小麦粉の部分が少なく、チーズや卵も豊富に含まれているので、血糖値が急激に上がりにくく、しかも腹持ちがいいのです」
ただし、繰り返しになるが、いくらおすすめとはいっても、好きなだけ食べれば、もちろんカロリーオーバーとなり、太ることは必至。食べる量に気をつけながら、時には好きなお菓子を食べる幸せも味わおう。
【クロワッサン】
単品で食べるより何かと合わせて。
バター、つまり脂質が豊富な点がポイント。「食感が軽いので、食べ過ぎに注意。ハムやチーズなどをはさむのがおすすめです」
【チーズケーキ】
理想的なスイーツ。カロリーだけ気をつけて。
小麦粉を含んだ生地の部分が少なく、血糖値が急激に上昇しにくい。さらにチーズからたんぱく質と脂肪がとれるので、なおよし。
【アーモンドチョコ】
美と健康にいいナッツ。食べ過ぎには要注意。
良質の油分を含むアーモンドとチョコレートの組み合わせは悪くない。ただし高カロリーなので、くれぐれも食べ過ぎに注意。
【高脂肪アイスクリーム】
濃厚なアイスのほうが実はおすすめ。
脂肪分が多く、腹持ちがいいため、量にさえ注意すれば、乳固形分の少ないラクトアイスやシャーベットに比べるとおすすめ。
【シュークリーム】
中のクリームにはたんぱく質と脂質が豊富。
薄い皮の中にたっぷり入っているクリームは、卵や牛乳が原料。脂質、たんぱく質が多く含まれ、腹持ちもよいのが魅力。
【肉まん】
皮薄め、肉多めのものがより太りにくい。
たんぱく質や脂質がきちんと含まれている上に、1個がおよそ200㎉なのもうれしい。なるべく皮が薄いものを選びたい。
【フルーツタルト】
生地少なめ、フルーツ多めを選んで。
生地の部分が意外と少ない上、フルーツに食物繊維、クリーム部分にたんぱく質が含まれているため、食べてOKな一品。
【プリン】
牛乳や卵を使っていて栄養バランスよし。
牛乳や卵を使っているプリンは、比較的栄養バランスがよく、お腹にたまる。生クリームなどがのるとカロリーが高くなるので注意。
【カスタードデニッシュ】
油やたんぱく質をしっかり含んだ一品。
脂質を含んだデニッシュ生地と、卵や乳製品といったたんぱく質を含んだカスタードの組み合わせ。カスタード多めのほうがベター。
足立香代子(あだち・かよこ)●管理栄養士。臨床栄養実践協会理事長。せんぽ東京高輪病院名誉栄養管理室長。著書に『ズルイ食べ方』(ワニブックス)など多数。
『クロワッサン』965号より