現在暮らすマンションは南東向きで日当たり良好。恵まれた条件にもかかわらず入居当初は「寒くてたまらなかった」と隈裕子さん。
「リビングのエアコン1台だけでは、床暖房をつけていても夜になると冷え込むし、廊下に出るとヒヤッとする。家の中に寒暖差があるのがつらいんですよね」
九州産業大学で建築環境工学を教える隈さんは、全館空調〈マッハシステム〉をFHアライアンスと共同で開発。思いきって自宅マンションに導入した。結果は大正解でリビングや寝室はもちろん、廊下やトイレ、浴室まで家じゅうくまなく暖かさで満たされ、朝ベッドを出た瞬間から快適だという。
「今では手先から足元まで冷え知らず。床も冷たくならないので、床暖房ももともとあったエアコンも使わなくなりました」
〈マッハシステム〉では、吹き出し口から出る空気の温度と室温の差が1年を通じて3℃程度。エアコンの温風や冷風とは違い、一定の温湿度の空気をゆったりと家じゅうにめぐらせるため、部屋の高い位置と低い位置との温度差がなく、結露も抑えられる。