「束ねる」ポーズで自分を意識的に束ねて、生きやすく、人生を上書きしてみよう【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
新たな展開が始まる春。この時期は、自分を見つけ直すいいタイミングです。どんな自分に集約できるか、しばしふり返ってみるのもよいかもしれません。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
〈束ねる〉自分を意識的に束ねて、生きやすく、人生を上書きしてみよう
筆が好きです。書道の先生をしていた祖母の影響で、幼いころから毛筆を握るのが当たり前の毎日でした。そのせいか、面白い筆を見つけるとつい手にとってしまいます。
最近では、藁でできた筆を買いました。持つ部分まで藁でできた、とても珍しいものです。牛や馬の毛筆と比べ、繊細さはないけれど、強く、コシがあって、書いた字がとても面白い。
よく見ると、一本一本の藁がそれぞれの個性があるように感じられて。それらを一つに束ねるのは、力や工夫が必要に違いないと思わせるんです。
人間も同じではないでしょうか。
誰にもいくつかの顔がありますよね。あちこちに向いている自分をどう束ねるか。全体を見て、ここは押さえて、ここは大きく発揮しようとか、そうやって一人の人間に束ねていく。
時は、春。
就職、転勤、進級、進学――ちょうど新たなキャラ設定をする時期。言い方を変えれば、キャラ変をするチャンス。
「これからは、こういう人で生きていく」と新たな自分に束ねてゆくこともできます。生きてゆきやすいよう、人生、何度も上書きしていいんです。
藁の筆ですが、試し書きの時、私は「楽」という字を書きました。あなたなら、どんな字を書くでしょうか。
ダウンドッグの脚上げ
床に両手両足をつけ、お尻を上げて三角形を作ります。膝が伸びにくいようでしたら、曲げてもOK。片方の脚を真上に上げて、深い呼吸をして8秒。上げる脚を替えて行います。1日1回。
『クロワッサン』1138号より
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