正しい姿勢で歩くために、靴やインソールについて考える
撮影・小川朋央 構成&文・堀越和幸
靴底に教えてもらう、普段の歩き方の悪いクセ
正しく歩くためには姿勢が大切。そして日頃の姿勢のクセは靴底に表れる。
「大まかに言って、踵がすり減っていれば猫背、つま先側なら反り腰、外側はO脚、内側ならX脚傾向ということが言えると思います」(齊藤さん)
靴底が教えてくれる情報を一度確かめてみて、“胸張りおじぎ”や“両腕胸開き”などの基本エクササイズで、折に触れて自分の姿勢を正しくキープしていくよう心がけたい。
靴底の減り方と姿勢の関係
A. 外側が減る人はO脚傾向。日本人男性に多いといわれている。
B. 内側が減る人はX脚。体の重心が内側へ向かう女性に多い。
C. つま先側が減る人は反り腰タイプ。ヒールを履く女性に多い。
D. 踵側が減る人は猫背傾向。骨盤が後傾し重心が後ろになりがち。
足裏の感受性を高める、フラット靴に履き替える
実は足裏にはたくさんの感覚受容器がある、と齊藤さんは言う。
「普段のウォーキングは履き慣れたクッション性の高い靴でいいのですが、そればかりをずっと履いていると感覚受容器の機能が低下していきます」
それを避けるためにも、時にはほかのタイプの靴に履き替えて、足裏に違った刺激を与えるといい。健康サンダルでも下駄でも違った刺激になるが、なかでも齊藤さんのおすすめはソールが薄めのフラットシューズだ。
「裸足感覚の靴で足裏や足指で感じる力を鍛えてあげるといいと思います。メインの行動はソールが厚いタイプのもの、たまにフラットなもの、と履き替えることが大切です」
足裏の感受性を姿勢につなげよう。
薄くて軽いソール。素足感覚で履けば、足本来の潜在能力がしっかり蘇る。
フラットなソールで運動や散歩、日常履きとマルチに対応。
ミッドソールを省いた6mm厚ソールで、地面を掴むような感覚。
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