からだ

尿もれ、頻尿、膀胱炎…気になる尿トラブルをセルフケアで改善。

  • 撮影・中島慶子 スタイリング・白男川清美 ヘア&メイク・遠藤芹菜 モデル・nozomi イラストレーション・竹井晴日 文・辻さゆり

日頃のケアで整える。

「年齢を重ねるとお肌だけではなく陰部も乾燥します。それは、女性ホルモンの低下によってバリア機能がなくなるから。細菌も入り込みやすくなり、かゆみや膣炎、膀胱炎になりやすい」と佐藤さん。

「体を洗うソープでは刺激が強すぎるため、陰部は必ず専用のソープを泡立ててやさしく洗い、クリームやオイルで保湿してください」

また、気温が下がる季節は、膀胱を刺激して尿意を催しやすくなる冷え対策も重要だ。

「薄手の腹巻きパンツはおすすめです。靴下は夏も履き、レッグウォーマーなどで足首を冷やさないようにするのもおすすめです」

頻尿は睡眠の質とも関係するため、自律神経を整えるアロマオイルや、適度な運動でストレスをコントロールするなど、睡眠の質を高める方法も有効だ。

尿もれや頻尿が気になる人の中には、外出中は生理用のナプキンを使うという人もいるが……。

「やはり専用の吸水パッドを使ったほうがいいですね。使うのをためらう人は多いと思いますが、こまめに取りかえれば蒸れませんし、ストレスなく使えます」

フェムケア

大切な場所だからこそ、繊細な扱いと、丁寧なケアを。

フェムゾーンは、専用のソープで。

右・明日 わたしは柿の木にのぼる フェミニンウォッシュ 50ml 3,190円(陽と人 mail:info @hito-bito.jp) 左・Rael フェミニンジェルウォッシュ 150㎖ 1,980円(fermata mail:info@hellofermata.com)

泡やジェルがデリケートゾーンの汚れを包み込んで落とす。

お風呂の後は、顔同様に保湿を。

明日 わたしは柿の木にのぼる フェミニンミスト 30ml 4,180円(陽と人)

ムレや不快感、ニオイが気になったら、デリケートゾーンにシュッとスプレー。芳香蒸留水の保湿成分が潤いを与えてくれる。

トイレで拭く時はこすらず、押さえる。

おしっこは、トイレットペーパーでポンポンとやさしく押さえて拭く。ビデやこするのは、かえって乾燥したり雑菌が入るので避けて。大便は紙を後ろにずらして拭く。温水洗浄便座を使うなら、最弱の水量で短時間で。

温活

尿トラブルにつながりやすい「冷え」対策を習慣にする。

膀胱を温めるためカイロは尾骨に貼る。

冷えると膀胱が刺激されて尿意を催しやすくなる。カイロを使って温めるなら、膀胱の位置に貼ること。体の前に貼るなら恥骨のあたり、後ろに貼るなら尾骨のあたりが目安。お風呂に入るのも効果的。シャワーだけでなく、できるだけ年じゅう湯槽に浸かって。

パンツ型の腹巻きなら洋服に響かない。

WRAY シルクウォーマー ベージュ M(7号) 6,380円(レイ mail:contact@wray.jp)

保温・保湿に優れたシルク100%のパンツ型の腹巻き。3D断裁でストレスフリーの穿き心地。防寒対策にはもちろん、夏の冷房対策も。

温かい飲みものや根菜類をとり、体の中から温める。

生姜をはじめとした根菜類や蜂蜜など、体を温める食材を積極的にとろう。ついつい冷たい飲みものを飲みたくなるが、なるべく常温か温めて飲むほうが頻尿が気になる人には安心だ。

自律神経

更年期になると乱れやすい自律神経を整える。

膀胱は自律神経が司る。 睡眠の質を整えて。

グッドナイトピローミスト 45ml 3,300円(ニールズヤード TEL.0120・316・999)

ラベンダーやカモミールローマンなどの心安らぐ香りに包まれて、深い眠りに誘うオーガニックのアロマブレンド。枕やシーツなどの寝具や、寝室の空間にシュッと一吹き。

カフェインやアルコールは控えめに。

膀胱を刺激し、利尿作用もあるカフェインやアルコールは、ストレスにならない程度に控えめに。尿は水分摂取のバロメーターにもなる。尿が濃くなるのは水分が足りていないサイン。時には自分の尿を確認することも大切だ。

適度な運動でストレスを発散!

運動は必要だが、ランニングや筋トレは体に圧や負荷がかかる。圧をかけることなくインナーマッスルを鍛えるヨガやピラティスなどのエクササイズ、体を温める散歩やストレッチがおすすめ。

向いている運動
・ 散歩
・ ヨガ
・ ストレッチ

◎負担になる運動
・ 激しい筋トレ
・ ランニング

\専用アイテムを上手に使ってみよう!/

(吸水ショーツ)

安心感と軽快さの両方を叶える。

ベア エアライト ショーツ コーラル M(9号) 4,950円(Bé-A TEL.0120・679・279)

約60mlの液体を吸水。7層構造でありながら、スリムで軽やかな穿き心地。消臭・抗菌防臭機能付きで衛生的。

普段と変わらない着用感が魅力。

EMILY WEEK 吸水サニタリーショーツ グレー 5,390円(エミリーウィーク ニュウマン横浜店 TEL.045・534・5381)

10〜13ml程度の吸水力を持つショーツ。肌当たりの優しさを重視し、オーガニックコットン95%の生地を使用。

(吸水パッド)

オーガニックコットンの使い捨てタイプ。

Real オーガニックコットン吸水ライナー(尿もれパッド) 30個入り 2,303円*編集部調べ。インターネットなどで購入可。

4層構造で尿もれ、ニオイをロック。トップシートはオーガニックコットン100%。

ショーツにプラスして使う布製のパッド。

軽失禁対応吸水パッド 2,200円(ワコール TEL.0120・307・056)

吸水量は最大35ml。洗って繰り返し使用できる日本製のショーツパッド。羽をショーツのマチ部分を包むように折り、ゴムに通す。

佐藤亜耶

佐藤亜耶 さん (さとう・あや)

泌尿器科専門医

勤務医を経て、2019年、東京・自由が丘に、女性のための泌尿器科医院「自由が丘ウロケアクリニック」を開院。

トップス9,500円、タンクトップ7,500円、ジョガーパンツ1万2800円(以上ルルレモン TEL.0800・080・4090)

『クロワッサン』1104号より

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