A.気づくのは本人が最初。まわりの人が気づくもっと早い段階で、おかしいと思っているはず。
認知症の場合、近い過去を振り返って話すことができなかったり、進行すると本人がうまく語れなくなったりしてしまうので、診察では家族が代弁する場合がふえる。
でも、脳の変化に最初に気づくのはおそらく本人。ただ、その現実を受け入れる作業は誰しもむずかしく、家族の助言をかたくなに拒否したりすることもあるでしょう。家族という文化にまで医療的な介入はできないけれど、基本的には、本人は本人のものだと、ぼくは考えます。
初期のうちに受診することのよいところは、これからの生き方の備えができたり、周囲の人が合理的配慮を作る機会ができること。そのためには、普段から話し合う習慣を心がけておきたい。