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名店のコツでもっとおいしく、ワカサギの青のり揚げ。

お店で食べる揚げ物はなぜあんなにもおいしいのか。下ごしらえ、衣のつけ方、火入れの加減など、名店、割烹すずきのコツをお伝えします。

撮影・三東サイ 文・田村幸子

和食の揚げ物は二度揚げが基本。このひと手間で格段においしく。

ワカサギの青のり揚げ

楊枝を刺して揚げると、 いつものワカサギがごちそうに。
楊枝を刺して揚げると、 いつものワカサギがごちそうに。

湖でとれる淡水魚のワカサギは冬の味覚。ビールで溶いた衣は、ふんわりさっくり。青のりを混ぜると、淡白な魚に香ばしさが加わる。青のりの代わりにゴマでも。

【材料(2~3人分)】
ワカサギ 12尾
小麦粉 大さじ3
青のり 大さじ1
ビール 50ml
揚げ油 適量
レモン 1/2個
塩 小さじ1
楊枝 12本

【作り方】
1.ワカサギに薄く小麦粉(分量外)をつける。
2.分量の小麦粉と青のりをボウルで合わせ、ビールを注ぎ入れてさっくりと混ぜる。
3.1の尾から頭に楊枝を刺す。
4.揚げ油を熱して160度になったら、3を2にくぐらせるように衣をつけて揚げる。
5.4の表面が固まり、澄んだ音がしてきたら、いったん油から引き上げる。
6.30秒から1分ほど空気に触れさせたら、5を揚げ油に戻してほんのり色づくまで二度揚げする。
7.レモンを搾り、塩を合わせて手塩皿に入れる。
8.6の楊枝を外して器に盛り、7を添える。

※衣をかき混ぜすぎるとグルテンが発生して重たくなる。少し粉っぽさが残るくらいさっくり混ぜれば大丈夫。

名店の技

ワカサギは1尾ずつ薄く小麦粉をつける。あれば刷毛を使う。
ワカサギは1尾ずつ薄く小麦粉をつける。あれば刷毛を使う。
ボウルで衣を合わせるときは、かき混ぜすぎない。
ボウルで衣を合わせるときは、かき混ぜすぎない。
小麦粉をまぶしたワカサギの、尾から頭に楊枝を刺す。
小麦粉をまぶしたワカサギの、尾から頭に楊枝を刺す。
楊枝を持って1つずつ衣にくぐらせ、そのまま揚げ鍋に入れる。
楊枝を持って1つずつ衣にくぐらせ、そのまま揚げ鍋に入れる。
二度揚げすると、衣の余分な水分が出てカラッと仕上がる。
二度揚げすると、衣の余分な水分が出てカラッと仕上がる。
ワカサギは1尾ずつ薄く小麦粉をつける。あれば刷毛を使う。
ボウルで衣を合わせるときは、かき混ぜすぎない。
小麦粉をまぶしたワカサギの、尾から頭に楊枝を刺す。
楊枝を持って1つずつ衣にくぐらせ、そのまま揚げ鍋に入れる。
二度揚げすると、衣の余分な水分が出てカラッと仕上がる。

割烹すずきのコツ

白木のカウンターは、7人で満席。住宅街で暖簾をあげて30数年になる。

「揚げ物はコースの中盤に出しています。海老しんじょうがおなじみですが、晩秋には鱧がいいですね。油はうちでは米油を使っています」と店主の鈴木好次さん。

惣菜や定食で人気の鯵フライも割烹すずき流に作るとごちそうに。身はふっくらでサクッとした衣が軽やか。テレビ番組で紹介したときは、大きな反響があった。

「揚げ物は必ず二度揚げにします。まず中低温の油でゆっくり揚げ、いったん引き上げてから1分弱置く。2度目は油の温度を少し上げて、衣の水分を抜くつもりで揚げます」

割烹すずき 東京都目黒区鷹番2・16・3 TEL.03・3710・3696 営業時間:11時~14時…

割烹すずき
東京都目黒区鷹番2・16・3
TEL.03・3710・3696
営業時間:11時~14時(予約のみ)
18時~23時 月曜休
営業時間は要確認。
鯵フライサンド(1,800円)は要予約。

  • 鈴木好次

    鈴木好次 さん (すずき・よしつぐ)

    割烹すずき店主、料理人

    1953年、福島県生まれ。すし職人修業後、29歳で独立。魚の目利きと独創的な和食で30数年、客の心をつかんできた。少人数の料理教室も人気。

『クロワッサン』1057号より

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