くらし

名店のコツでもっとおいしく、カマスのそば粉の衣揚げ。

お店で食べる揚げ物はなぜあんなにもおいしいのか。下ごしらえ、衣のつけ方、火入れの加減など、小田原の名店イルマーレのコツをお伝えします。
  • 撮影・三東サイ 文・田村幸子

カマスのそば粉の衣揚げ

粉を使い分けて、カラッと軽いイタリアンの揚げ物。

白身を泡立てたメレンゲを加えた、ふんわりした衣揚げをイタリアンではベニエと呼ぶ。衣自体を味わってほしいから、小麦粉でなくそば粉を使って。

【材料(4個分)】
カマス小ぶり 2尾(正味80g)
小麦粉 適量
塩 適量
そば粉 50g
ビール 70ml
卵白 1個分
揚げ油 適量
わさび 小さじ1

【作り方】
1.カマスの頭を取り、身を三枚におろす。小骨を抜いて軽く塩を振り、それぞれ斜め4つに切り分ける。
2.卵白をしっかりと泡立てメレンゲにする。
3.ボウルにそば粉を入れ、ひとつまみの塩を加えてからビールを注ぎ入れ、泡立て器で混ぜ合わせる。2を加えてさっくり合わせる。
4.揚げ油を中火で熱し、160度にする。1を4切れを1個分として、軽く握って俵形にまとめ、小麦粉を茶漉しで振りかける。3の衣に落とし、大きめのスプーンですくって油に入れる。
5.油面に浮いてきたら、仕上げに火力をやや強め、きつね色に色づいたら引き上げる。
6.揚げたてを斜め半分に切り、わさびをのせて盛り付ける。

※淡白なカマスを香り高い衣で包んだベニエは、イルマーレの常連客が絶賛する温かいアミューズ。芝海老やボタン海老でも。このベニエ衣で旬の野菜を揚げてもおいしい。
※そば粉が残ったら、クレープのように焼くとガレットができる。
※メレンゲは角が立つまでしっかり泡立てること。

名店の技

三枚におろしたカマスに軽く塩を振り、さらに斜め4つに切る。
そば粉にビールを注いで泡立て器で混ぜ、メレンゲを加える。
軽く手で握って俵形に丸め、小麦粉を振ってから衣に入れる。
大きめのスプーンで衣ごとすくい、静かに油の中に入れる。

店の目の前が漁港で、魚市場も徒歩数分という絶好のロケーション。

「アミューズの最初のひと皿は、揚げ物と決めています。冷たい料理より、熱々のものを出したい。サクサクした食感は食欲を刺激し、次の料理はなんだろう、という期待が高まります」

と、依田隆さんは顔をほころばせる。

夜明け前の4時半、魚市場に出かけて仕入れる旬の地魚は、多種多様だ。

「とにかく大事なのは鮮度。鮮度に難があるときは、醤油でさっと洗うといいですね。漬け込むと身が硬くなるので、くぐらせるぐらいにして。魚は丸ごとよりも、小さく切ってまとめたほうが芯まで火が入りやすい。衣は薄くつけることが大事。カラッと揚がって胃もたれしません」

イルマーレ
神奈川県小田原市早川1・11・6 
TEL.0465・24・1510
営業時間:12時~14時(入店)、18時~20時30分(日曜は19時入店まで)
月曜休(祝日は営業、翌日休業)
営業時間は要確認。

依田 隆

依田 隆 さん (よだ・たかし)

イルマーレ総料理長

26歳で会社員から転身。都内リストランテで修業後、イタリアを巡る。『ヒロマーレ』を経て2006年、小田原漁港を望む店のオーナーシェフに。

『クロワッサン』1057号より

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