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割烹のコツで、衣がサクサク身はふっくら、鯵フライ。

お店で食べる揚げ物はなぜあんなにもおいしいのか。下ごしらえ、衣のつけ方、火入れの加減など、名店、割烹すずきのコツをお伝えします。
  • 撮影・三東サイ 文・田村幸子

鯵フライ

和食の揚げ物は二度揚げが基本。このひと手間で格段においしく。

惣菜店でも人気の鯵フライだが、割烹の作り方だと、衣がサクサクで身はふっくら。秘密はしっとり細かなチーズ入り生パン粉と、「酢で洗う」ひと手間にある。

【材料(2人分)】
真鯵 2尾
塩 小さじ1
酢 50ml
小麦粉 大さじ3
卵 1個
生パン粉 130g
パルメザンチーズ 大さじ3
揚げ油 適量

【作り方】
1.生パン粉とパルメザンチーズをミキサーやフードプロセッサーなどで細かく砕く。
2.鯵を三枚におろし骨を抜く。身と皮面にまんべんなく塩をかける。5分ほど置いたら水で洗い、キッチンペーパーで拭く。
3.酢を入れたボウルにくぐらせて洗う。水気をキッチンペーパーで拭き取り、小麦粉を刷毛で薄くつける。
4.尾の部分に楊枝を刺し、卵を割りほぐしたボウルにくぐらせる。1を容器に入れて鯵を置き、上からもパン粉をかけて手で押さえる。
5.160度に熱した揚げ油に鯵を静かに浮かべる。表面が固まってきたら裏返し、1分ほどでいったん引き上げる。
6.30秒から1分ほど休ませて揚げ油の温度を170度に上げ、鯵を二度揚げする。
7.器に盛り、付け合わせの野菜、好みで柑橘を添える。

※三枚おろしは鮮魚店でやってくれることも。その場合、小骨だけ抜く。
※酢で洗うことで身が驚くほどふっくらと揚がる。
※パン粉にパルメザンチーズを混ぜると、表面がカリッとして風味も増す。
※二度揚げすることで、衣の余分な水分が落ちてサクサクした食感に。

蒸し野菜のだし浸し(付け合わせ)

【作り方】
蕪、ブロッコリー、人参、ヤングコーンなどを蒸す。だし汁400ml、薄口醤油30ml、みりん20ml、酒20ml、塩少々を合わせてひと煮立ちさせ、容器に移して野菜を浸す。

名店の技

三枚におろした鯵を買ってきた場合も、小骨は抜いておく。
左の手のひらに塩をのせ、右手で払うように塩をかけると均等に。
ボウルに酢を入れ、切り身をくぐらせる。漬けてはダメ。
小麦粉は刷毛ではたくと薄くつく。手でつける場合も極力薄く。
楊枝を切り身の尾の部分に刺し、卵液につけると手が汚れない。
パン粉を両面につけ、手で押さえる。楊枝で刺して揚げ油に入れる。

白木のカウンターは、7人で満席。住宅街で暖簾をあげて30数年になる。

「揚げ物はコースの中盤に出しています。海老しんじょうがおなじみですが、晩秋には鱧がいいですね。油はうちでは米油を使っています」と店主の鈴木好次さん。

惣菜や定食で人気の鯵フライも割烹すずき流に作るとごちそうに。身はふっくらでサクッとした衣が軽やか。テレビ番組で紹介したときは、大きな反響があった。

「揚げ物は必ず二度揚げにします。まず中低温の油でゆっくり揚げ、いったん引き上げてから1分弱置く。2度目は油の温度を少し上げて、衣の水分を抜くつもりで揚げます」

割烹すずき
東京都目黒区鷹番2・16・3
TEL.03・3710・3696
営業時間:11時~14時(予約のみ)
18時~23時 月曜休
営業時間は要確認。
鯵フライサンド(1,800円)は要予約。

鈴木好次

鈴木好次 さん (すずき・よしつぐ)

割烹すずき店主、料理人

1953年、福島県生まれ。すし職人修業後、29歳で独立。魚の目利きと独創的な和食で30数年、客の心をつかんできた。少人数の料理教室も人気。

『クロワッサン』1057号より

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