からだ

腰痛予防をサポートする呼吸エクササイズ。

  • 撮影/角戸菜摘 文/石飛カノ イラストレーション/安ケ平正哉

歩幅を広げることは腰痛の改善につながり、腰痛が解消すれば歩幅はますます広がる。

この好循環のループにはまるまで、少し時間がかかるという人がいます。無意識のクセで首や肩に力が入ったり、体幹の使い方のコツがつかめないという人です。

これを解決するためにおすすめなのが、呼吸エクササイズ。その主な目的は以下の3つ。

1つ目は胸郭を使った胸式呼吸で、肩の力を脱力させるコツをつかむこと。ふだんの生活でも肩の力が自然に抜けて姿勢もよくなります。

2つ目は大きくゆっくりした腹式呼吸で、日頃使っていない肋間筋、横隔膜、腹筋群などに刺激を入れ、呼吸に関わる筋肉の機能を高めること。これによって肩の上下運動で浅い呼吸をするクセが改善されます。

最後の3つ目は、腹圧を高めた状態で脚を上下させる動きをカラダに覚えさせること。お腹まわりを広げて息を吸い、その状態を保ったまま鼻で浅い呼吸をしながら動作を行います。

ふだんの生活で重いものを持つとき、腹圧を高めて持つのと、腹圧をかけずに持つのとでは腰にかかる負担が後者の方が大きくなります。ふとしたきっかけでぎっくり腰になるのは、腹圧をかけずに腰に負担をかけてしまうから。このエクササイズで腹圧を高めた状態での動きをカラダに覚えさせれば、腰痛は防げるはず。

【1】胸郭を大きく広げての胸式呼吸→5回

(1)枕に頭を乗せて膝を立て、カラダの横で手のひらを上に向ける。鼻から大きく息を吸う。

(2)胸郭全体がしっかり広がったら、口から大きく息を吐く。これを5回繰り返し。

【2】同じ姿勢で今度は腹式呼吸→5回

(1)鼻からゆっくり大きく息を吸い、お腹の横から後ろ側を膨らませる。

(2)口から細く長く息を吐き、お腹を凹ませる。肩に力が入らないように。5回繰り返し。

【3】腹圧をかけながら呼吸して脚上げ→5回

(1)お腹を膨らませたまま、鼻で小刻みに浅い呼吸をする。腹圧が抜けないことを確認。

(2)そのまま呼吸を続けながら片脚をまっすぐに伸ばす。

(3)伸ばした脚を反対側の膝の高さまで持ち上げる。鼻呼吸は続けたままで。

(4)脚を床に下ろしたら口から息を吐いて腹圧をゆるめる。これを5回繰り返し。逆脚も。

平尾雄二郎

監修

平尾雄二郎 さん (ひらお・ゆうじろう)

脊椎外科医

都立広尾病院整形外科医長。脊椎外科の専門医として日々、手術による腰痛患者の治療のほか、セミナーなどで腰痛改善法の普及に努める。

『Dr.クロワッサン 歩幅65.1cmで、腰痛しらず。』(2019年3月5日発行)より。

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