腸の健康が第一、食育に力を注ぐ鳥居徹也さんが実践している7つのルール
撮影・岩本慶三 文・葛山あかね
[ルール1]腸内細菌が嫌がるものは食べない、飲まない(動物性たんぱく質も含む)
腸内細菌が喜ぶものを摂り、嫌がるものを摂らない。鳥居さんの腸ファーストな生活の基本です。
「腸が嫌がるものとは、腸に炎症を起こしやすいもののこと。僕の場合、動物性たんぱく質を食べると便が硬くなるし、乳製品を摂るとお腹が張ったりするんです」
ほかにも白砂糖を使ったスイーツやカフェインを含むコーヒー。酒、うどんやラーメンなどグルテンを含む小麦製品など。
[ルール2]「朝は王様の食事、昼は貴族の食事、夜は貧者の食事」と心得る
「朝は王様、昼は貴族、夜は貧者の食事……というのは健康に生きるための食事の在り方を意味する西洋の諺(ことわざ)。僕の食事はまさにこれに相当します」と鳥居さん。
朝は炭水化物(発芽玄米)とたんぱく質(豆腐ハンバーグ)をきちんと取り入れてボリューム満点。昼には焼き芋を中心に野菜や果物を添え、夜はヨーグルトと穀物類だけという内容です。
「すべては排便のため。朝食後の排便を最終ゴールとして食事を調節したらこうなりました」
ここ1年間、ほぼ同じメニュー。快便は続いているそうです。
(朝)
発芽玄米とねばねば食品、旬の野菜を使ったサラダは朝の定番。たんぱく質を補うために大豆たんぱくや魚を補う。この日は豆腐ハンバーグを用意。また消化酵素を補うために大根おろしも必ずつける。
(昼)
ランチメニューは朝食よりも軽め。野菜のサラダ、大根おろし、季節のフルーツ。そしてメインは自家製の焼き芋。一番好きなさつまいもの品種はシルクスイート。詳しくはルール3で紹介。
(夜)
晩ご飯は軽めに。豆乳ヨーグルトにアーモンド、くるみ、かぼちゃの種、スーパー大麦など約4種類の穀物に加え、プルーンやビール酵母、きな粉などをのせて食べる。
[ルール3]腸内細菌の餌となる食物繊維を積極的に食べる。園の食育にも応用
旬の野菜や海藻、きのこ類、大豆製品、ご飯には発芽玄米を取り入れるなど腸内細菌が好む食物繊維を積極的に摂取。なかでも特筆すべきは毎日の焼き芋です。
「焼きたてをそのまま食べるのではなく、1週間ほど冷蔵庫で寝かせるんです。そうすると難消化デンプンであるレジスタントスターチが増えてさらに効果的です」
1日約200g。もともと焼き芋好きだという鳥居さんにとっては「ご褒美みたいなもの」だとか。
アルミホイルに包み3時間かけてホームベーカリーで焼いた芋は、専用の冷凍庫で保存。白ごまペーストを付けるとスイーツのよう。
[ルール4]少食が基本。外食や間食はしない
ルール2の写真を見て分かるように、鳥居さんは小食です。つねに腹八分目を心がけているとか。
「食べすぎるとやっぱり腸は疲弊します。便の調子も悪くなる。腸内細菌にも許容量というのがあるんでしょうね。
それに腸の大切さに気づく前は、朝から焼肉を食べたり、夕食には三ツ星レストランを訪れたりと、欲望のままに食事をしていましたが、腸が整ってきてからはそういうものをまったく食べたいと思わなくなったんです」
さらに鳥居さんは、間食を一切しないようにしているとか。
「なぜって、空腹こそ最高の調味料だから(笑)」