からだ

座ったままからくる疲れに。血流アップの簡単エクササイズ【疲れない運動のコツ】

疲れがたまっているときほど、 体を動かしてリフレッシュしたくなりますよね。 でも、ハードな運動で筋肉を酷使したり、 汗をかくのは、疲労に疲労を重ねるようなもの。 自律神経に負担をかけない賢い体の動かし方を、東京 疲労・睡眠クリニックの梶本修身さんに聞きました。
  • イラストレーション・松元まり子 文・佐野由佳、小沢緑子

歩いてミルキング・アクションを活性化。

疲労物質の代謝を促すためには、血液やリンパの流れをスムーズにすることが不可欠です。下半身の血液は、ふくらはぎをはじめとする脚の筋肉が収縮と弛緩を繰り返すことで心臓に還流していて、このポンプ作用を「ミルキング・アクション」と呼びます。

座りっぱなしから立ち上がるだけでも血流は上がりますが、歩いたり、簡単なエクササイズやストレッチをすれば、ミルキング・アクションが働いてさらに巡りがスムーズになり、疲労物質が排出されます。デスク作業中ならトイレへ行く、ドライブ中ならコンビニやサービスエリアに立ち寄る程度でもOK。このとき水分補給もすると、より体の循環がアップします。

下の記事で、血液とリンパの循環を良くする簡単エクササイズをご紹介します。座ったままの動かない状態は疲れを呼びます。オフィスや自宅、ドライブ先で、思いついたときに気軽に実践して、巡りのいい体で疲労を撃退しましょう。

【今すぐできる!血流アップ 簡単エクササイズ】

長時間同じ姿勢を続けると、血流が滞って「疲労」のもとに。
そこでおすすめしたいのが、血流をアップさせるエクササイズ。
体の巡りがよくなれば、疲労物質が排出され、疲れが軽減されます。

(そけい部)

大きなリンパ節が集まるそけい部は、血流改善のキモ。念入りにほぐしましょう。

(1)足を肩幅くらいに開いて壁に手をつく。このとき、ふくらはぎが心地よく伸びていることを意識する。

(2)右足が直角になるようにひざを引き上げる。

(3)そのまま右足を後ろに伸ばし、そけい部をぐーっと伸ばす。10回程度を目安に。左足も同様に行う。

(肩甲骨まわり)

筋肉が凝りやすい肩甲骨の周辺をほぐせば、血流UP&肩こりにも効く。

(1)手を肩に置き、ひじは下げる。

(2)ひじを前から上に持ち上げ、大きな円を描くように後ろに回して①に戻る。10回程度を目安に。反対回しも行う。

(ふくらはぎ)

ふくらはぎは「第二の心臓」。刺激を与えて血行を促し、むくみも撃退。

壁に手をつき、かかとを上げ下げする。10回程度を目安に行う。

(足首)

冷えやすい足首をほぐすことで血液が巡り、全身がポカポカに。

椅子に座ったまま、足を前に伸ばして足首を回す。10回程度を目安に。反対回しも行う。

梶本修身

監修

梶本修身 さん (かじもと・おさみ)

東京疲労・睡眠クリニック院長

1962年生まれ。医学博士。2016年、「一人でも多くの疲労に悩む人を救いたい」と、東京疲労・睡眠クリニックを開院。穏やかな物腰と的確な診察が信頼を集めている。著者多数。

『Dr.クロワッサン 新装版 疲れないコツ』(2019年7月29日発行)より。

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