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コロナ時代の疲れの要因の一つ、「隠れ酸欠」はどう解消する?

コロナ時代の疲労原因に照準を合わせた、いつでもできる簡単な疲労解消法を伝授。疲れもストレスも、こまめに解消するのが肝心。呼吸ヨガ創始者の平賀きょう子さんのアドバイスとは?
  • イラストレーション・植松しんこ 文・板倉みきこ

マスクの長時間使用による【隠れ酸欠】

マスクの長時間使用は息苦しく、普段の呼吸がしづらいため、横隔膜を使わない浅い呼吸や口呼吸になりがち。そのため全身に酸素が充分行き渡らず”隠れ酸欠”状態に。酸素は代謝に必須なので、疲れを感じやすくなる。

呼吸の道を確保して、充分な酸素を取り入れよう。

しっかり息を吸い、吐くために注目したいのが頭蓋骨の中心にある蝶形骨(ちょうけいこつ)。

「蝶形骨は、顔や頭の筋肉がこわばることで歪みやすいのが特徴です。マスクの長時間使用で耳は引っ張られていますし、緊張による食いしばりで顔まわりの筋肉がこわばっているから、ほとんどの人の蝶形骨が歪んでいるといってもいいくらいです」(平賀さん)

蝶形骨周囲には、呼吸に深く関わる副鼻腔があり、筋膜を通して肺の下にある横隔膜ともつながっている。ただ、蝶形骨自体にアプローチするのは難しいので、緊張でこわばった顔をほぐす方法と、横隔膜を使った呼吸を促す脇のツボを刺激して、上半身の緊張を解く方法を教えてもらった。気づいた時に実践し、本来の呼吸を取り戻そう。

【スムーズな呼吸に関わる、蝶のような形をした骨。】

23枚の骨が組み合わさった頭蓋骨の中心にあり、鼻(呼吸)とも深く関わる骨。心身のバランスを保つのに重要な役割を担う、脳下垂体がこの骨の内側に収まっている。

顔の緊張を解いてから行う”あくび”呼吸。

食いしばりの癖だけでなく、人と話す時間が減ったことで顔周りの筋肉はこわばり、顎関節が固まってしまう。

顔と顎周りのこわばりをほぐす呼吸法で、蝶形骨ともつながっている顎関節の本来の柔軟性を取り戻す。

耳の付け根から頬骨の下に沿って指3本分あたりにある骨のくぼみ。口を開いたときに盛り上がるところで、”下関(げかん)”のツボと呼ばれ、凝っていると硬くなる。刺激することで顔のたるみ予防にも。

1.左右の下関のツボに人差し指と中指2本を当て、口を開けた状態でマッサージ。ツボを押さえて指先は肌から離さず、筋肉の深部を掴み優しくもみほぐすイメージ。左右でコリの度合いが違うことも多いので、凝っているほうをより重点的に。自然な呼吸で30秒ほど。

2.縦方向にできるだけ口を開け、あくびをするように息を吸う。顎が外れないよう注意。耳の奥でカクンと音がすることも。2〜3秒後、は〜っと声を出しながら息を吐き切る。3回繰り返す。咽頭が開くようになり、耳、目、鼻、喉が一気につながった感覚を得られる。

脇腹のツボを刺激して、全身の滞りを解消。

緊張が続くと姿勢は丸まり、横隔膜も縮こまってしまうもの。そこで注目したのが、全身の巡りに関わるツボ。

刺激すればツボからのアプローチを期待でき、脇腹の筋肉の緊張も解けるので、深い呼吸がしやすくなる。

胸の下から真横に向けて肋骨を外側に辿り、脇から真下に向かったあたりで交差する位置。全身にくまなくエネルギーを行き渡らせるツボ”大包(だいほう)”がある。精神性発汗を抑えたり、呼吸器疾患にも効果あり。

右ひじを曲げて右腕を頭の上にのせ、上体を若干左に傾ける。左手の人差し指、中指、薬指3本でツボ(大包)あたりを押し回す。イタ気持ちいい程度で。自然な呼吸で30秒ほど。反対側も同様に行う。

平賀きょう子 さん (ひらが・きょうこ)

呼吸ヨガ(R)創始者

「スタジオシャンティ」主宰。オンラインレッスンも開催中。小学校や高齢者施設、心療内科でのヨガ指導にも力を注ぐ。

『クロワッサン』1042号より

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