女性の体は年齢を追うごとに、ホルモンのバランスが大きく変化します。40歳を過ぎたあたりから、ホルモンをコントロールする腎の機能が低下しはじめ、ホルモンの分泌量が減少。それによって誰にでもおとずれる体が変化するこの時期を更年期といいます。
更年期というと、まるで病気のように思ってしまう人もいるかもしれませんが、それは違います。思春期と同じように、人生のある時期を指す言葉。自分の体の変化を受け入れて、上手にその時期を過ごすことが大切なのです。
この変化にうまく体が順応せず、さまざまな症状が出る人もいます。これがいわゆる「更年期障害」です。やる気が出ない、気分が落ち込む、ほてりやのぼせなどの不快な症状から、不安、不眠などにつながるケースもあります。このような更年期障害の原因を漢方においては、栄養を運んで情緒を安定させる血の不足、ホルモンや水分代謝などをコントロールする腎の弱りとして捉えています。
ですから、更年期障害を軽くするためには、体にとって大切な血を増やし、腎を元気にすることが重要なのです。