からだ

腸内環境改善、免疫アップ、脳や骨の強化にも! 発酵食・乾物・雑穀を専門家が解説。

  • 文・小沢緑子

効果2[筋力の維持](発酵食)(乾物)

筋力アップに欠かせないのが3大栄養素の一つ、たんぱく質。

「筋肉や内臓、皮膚、髪など、人の体はほとんどがたんぱく質からできています」(牧野さん)

このたんぱく質を摂るとき、動物性の肉や魚で摂るのが手っ取り早いが、植物性たんぱく質も上手に利用を。動物性脂肪の摂りすぎやカロリーオーバーが防げる。

「植物性たんぱく質の中でも“畑の肉”といわれる大豆製品が優秀。発酵食品の納豆のほか、大豆の栄養が凝縮した乾物の高野豆腐も重宝。煮物、和え物、焼き物などにも使え、常備しておくと便利です」

効果3[体と脳の栄養](雑穀)

糖質はどんな栄養素より素早くエネルギーを作ることができる重要な栄養素。また脳の唯一のエネルギー源で、不足すればぼーっとしたり、記憶力が低下することも。

「糖質を過度に敬遠する人もいますが、不足するとたんぱく質を燃やすことになり筋肉量が落ちてしまう。またエネルギーが足りず免疫力も低下します」(牧野さん)

オフしたいときは、白米に雑穀を混ぜて炊くのが栄養的にもいい。

「まとめて茹でて冷蔵や冷凍し、スープやサラダに使うのがおすすめ。食物繊維が豊富なので満腹感も得られます」(牧野さん)

効果4[咀嚼力UP](乾物)(雑穀)

「よく噛むことも免疫力アップにつながります。噛む回数が多いほど口の中の唾液量が増え、食べかすや細菌を洗い流す殺菌作用が高まります。また、消化酵素も多く分泌されて、より多くの栄養素が消化吸収できるため、免疫力が上がりやすくなるのです」(牧野さん)

おすすめは乾物や雑穀。

「いつもと同じメニューでも噛みごたえがあったりプチプチしていたり、食感が異なるものが加わると噛む回数は増えます。自分の歯でおいしく食べることも健康維持の秘訣。将来のために咀嚼力を今から鍛えてください」(牧野さん)

効果5[骨強化](乾物)

「骨や歯の材料となる大切な栄養素・カルシウムは、骨粗鬆症予防のためにも意識して摂ってほしいものです。手軽に摂れるのがヨーグルトなどの乳製品ですが、植物性食品に含まれるカルシウムも見逃せない。ただ植物性の場合、体に吸収されにくい性質があるため、吸収率を高めてくれるビタミンDを多く含む食品と一緒に摂る方法もおすすめです」(牧野さん)

ビタミンDが多い食品が、干ししいたけや乾燥きくらげ。

「カルシウムが豊富な切り干し大根やひじきの煮物に加えれば効率よく吸収できます」(牧野さん)

『クロワッサン』1029号より

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