寝たままできるストレッチ、背伸びで疲れない体を作る。
撮影・玉置順子(t.cube) 文・黒澤 彩
[寝る]目覚めの習慣にも最適。硬いマットレスの上で行おう。
1.足を肩幅と平行に開く。立っているときの「しっかり背伸び」と同様に、組んだ手を返して前に伸ばす。このとき頭は動かさない。
2.腕を上げて伸ばす。足もかかとの方向に伸ばして、体を引っ張り合うように意識。おなかが引き締まり、背中がまっすぐに。
寝姿勢のまま、毎日の就寝時や起床時にも背伸びはできる。仲野さんのおすすめは、朝、目覚めてすぐに布団の中で手足を伸ばす習慣。
「丸まっている体をまっすぐ伸ばすイメージで背伸びをして、体に目覚めの合図を送りましょう。眠っている間は副交感神経が優位になっていますが、日中活動するときは交感神経が優位になります。背伸びによって、そのスイッチの切り替えがスムーズになるのです。いきなり起き上がるよりも負担がなく、楽に起きれるはずですよ」
家でじっくりストレッチをしたり、就寝前に時間があるときには、タオルを使った応用編のストレッチも効果的。柔らかいマットレスの上ではかえって腰や背中を痛めてしまうので、硬いマットレスや床の上で行うことが大切。
+αのストレッチ
タオルポールで腰と背中を伸ばす。
バスタオルをしっかりきつく巻けば、ストレッチポールの代わりになる。腰の下に入れて体をアーチ状に伸ばし、タオルの位置を変えながら背中をストレッチしよう。
タオルを縦に入れると肩を動かしやすく。
タオルポールを背骨に沿って縦に入れると肩のあたりが少し浮いて動かしやすい。腕を伸ばし(1)、上方から体の側面へ大きく回し(2)、背中を伸ばしつつ肩甲骨まわりをほぐす。
股関節をほぐして腰の疲労回復と腰痛予防。
左右のひざを交互に両手で持ち、胸のほうにぐっと引き寄せる。伸ばした脚は床にぴったりつけたままで、股関節をしっかり伸ばして30秒ほどキープ。左右2回ずつ行う。
仲野孝明(なかの・たかあき)さん●姿勢治療家(R)「仲野整體東京青山」院長。延べ18万人以上の患者を治療。著書に『調子いい!がずっとつづくカラダの使い方』などがある。
『クロワッサン』1022号より
広告