村山 でも、その分、股関節にかかる負荷は大きくもあります。歩行時には体重の約3倍以上、階段の上り下りでは約4~5倍もの力がかかるといわれるくらいですから。そんな股関節を支え、サポートしているのが、股関節周りの筋肉。体の安定性を保ったまま、前後や外側に脚を振り上げたり、回したりといろいろな方向に動かせるのは、股関節周りの筋肉が作用しているからです。
シスターズ なるほど。股関節自体が動くのではなく、筋肉が動かしているんですね。
村山 お尻にある大臀筋、太ももの内側と外にある筋肉が、主に働いています。でも、これらの筋肉が凝り固まったり、衰えたりすることで、股関節の動きが悪くなってしまいます。
シスターズ 私たちも、開脚ができなくなったりするなど、昔にくらべて股関節の可動域が狭くなったように感じるのですが、加齢も原因の一つでしょうか?
村山 はい。残念ながら年齢を重ねると、どうしても筋肉は落ちてきます。筋トレをしないと、股関節周りの筋肉も衰えてしまうんですね。もちろん、運動不足もよくありません。そうして筋力が低下し、股関節周りの可動域が狭くなると動作に制限がかかり、結果、階段の上り下りなどのパフォーマンスも下がります。
シスターズ 心当たりしかないです……。やたら階段でつまずきやすくなったのも、筋力不足が原因だったんですね。
村山 血流も悪くなるため、むくみや冷えにもつながります。
シスターズ 全部、当てはまります。