からだ

ブツブツ、皮むけ、血色不良…。これで解決、手の悩みのQ&A。

  • 撮影・谷 尚樹 文・嶌 陽子 イラストレーション・三東サイ

Q.手の甲の血管の 浮き出方が前より激しくなった気がする。

手の甲に浮き出る血管は、静脈。これが浮き出てくる原因としては、年齢によるものが最も大きい

「年をとるとともにコラーゲンが減ってくるため、皮膚に張りがなくなり、薄くなってきます。さらには皮下脂肪も減ってくる。こうした原因により、静脈が浮き出るようになるのです。また、加齢により血流が悪くなることも原因のひとつ。血流が悪いと血管が硬くなっていくため、より手の甲に目立ちやすくなります」

少しでも進行を防ぐには、日頃から血行をよくすること。たとえば、週に一度は運動をする、入浴時はシャワーだけで済ませず湯船に入ってしっかり温まる。こうした習慣を心がけて、しなやかな血管を保ちたい。

湯船でアヒルとつかのま戯れて、血行促進。

Q.陽に当たると手に赤いブツブツが。これも日焼けの一種?

ゴールデンウィーク前あたりになると、なぜか手や腕に赤くてごく細かいブツブツができる、という人はいないだろうか。

「4〜5月は紫外線が急激に増える時季ですが、『多形日光疹たけいにっこうしん)』といって紫外線に当たることで産生される何らかの物質に皮膚がアレルギー反応を起こすことがあります。かゆみを伴う場合と、伴わない場合の両方があります」

対策としては、しっかりと日焼け止めを塗ること。それでも湿疹ができてしまう人は、長袖を着たり、手袋をするなどして、なるべく肌を日光にさらさない工夫を。

「ピークは4〜5月とはいえ、もちろん夏、秋なら安心ということはありません。冬にはスキー焼けもあります。油断せず、一年を通じて日焼け対策をするという習慣を身につけましょう」

完全武装の私たち。

Q.冬になると指先が赤くなって痛がゆくなってしまう。

冷えにより指先の血流が悪くなり、炎症を起こしてしまう。いわゆる「しもやけ」は、寒い環境に長時間いる人や、普段から冷え症に悩んでいるなど、血行が悪い人がなりやすい。

「高齢で血流が非常に悪い人だと、夏場でもしもやけになってしまうこともあります

予防法としては、とにかく手を温めて血行をよくすること。

「お湯を張った洗面器に手を10〜15分つける手浴がおすすめです。すでにしもやけになってしまっている場合でも、症状が軽ければ手浴を毎日続けることで治る場合もあります」

手袋も効果的な対策。外ではもちろん、冷えが気になる人は家の中でも手袋をするとよいだろう。

ポイントはムーンウォーク。ではなく手袋でした。

Q.年齢を重ねるごとに指が節くれだつようになるのはなぜ?

年々、指の関節が太くなってきたと感じる人は多いのでは。場合によっては痛みを伴うこともある。

「指に力を入れる仕事を続けていると関節が太くなったり変形することもありますが、女性の場合は加齢に伴う女性ホルモンの減少が大きく影響しています」

女性ホルモンのひとつ、エストロゲンは40代以降、減少していく。これが、関節が太くなったり変形したりする原因だという。

「今、注目されているのが女性ホルモンと似た働きをするエクオールという成分。サプリメントなどで摂取することができます。これをとることで、進行を遅らせる効果が期待できます」

普段の生活でも、指の関節に負担をかけないよう気をつけたい。

あともう少しで開きそう、と思っても無理は禁物。
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