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『私、子ども欲しいかもしれない。』犬山紙子さん|本を読んで、会いたくなって。

どんな選択をしたって必ず幸せになれる。

いぬやま・かみこ●1981年、大阪府生まれ。コラムニスト。アンアンにてイラストエッセイ「San Pakuちゃん」を連載中。NHKラジオ第1『ごごラジ!』では月曜パーソナリティを務めるなど、幅広いジャンルで活躍。

撮影・中島慶子

今年1月に出産したばかりの犬山紙子さん。ずばり、妊娠、出産、育児をテーマにしたこの本だが、企画が持ち上がった時点ではまだ、妊娠はしておらず、子どもが欲しいのか、欲しくないのかさえもよくわかっていなかったのだそう。

「でも、この本の担当編集者に、今気になることって何? と尋ねられたとき、すっと “子どものこと!” って口から出てきたんです。それで、まずはいろんな人の話を聞いてみよう、と思いまして」

友人に聞いたり、アンケートをとったり、ツイッターで意見を求めたり……そこで感じたことを率直すぎるほど率直に綴ったのが本書。

「たくさんの人の話を聞くことで、実際のところ、自分がどう思っているのか整理できるんですね。子どもを欲しい気持ちが自分の中にあるということがわかりました」

そんなふうに取材を続けていた中、妊娠。幸せな思いとは裏腹に、仕事は? 保育園は? と思い悩むことも増えたが、仕事復帰した人々のポジティブな様子に、
「私も楽しくやれるかもしれない、と思えました」

子どもを持たない決断をした人、専業主婦、同性愛の人、シングルマザー……引き続き、さまざまな立場の人の話を聞いたが、
「子どもがいようがいまいが、したいことをあきらめる生き方のほうがしんどそう、と感じましたね。子の人生と自分の人生は別もの。それを一緒くたにするから自分が犠牲になってる気がして苦しくなる。実は夫が割とその耐え忍ぶタイプで。産後、全く遊びに行かなかったのが、最近やっとアイドルのライブに出かけました(笑)」

大勢の人の話を聞けば聞くほど、心がラクになっていったという犬山さん。既に子育てを終えたある女性には特に勇気づけられたそう。やりがいある仕事をしながらの出産をどう決意したのか聞くと、

「仕事して子どもも育てたらキャパが広がるでしょ、と話してくれたのですが、その発想はなかったので驚きました。でも、確かに、産む前は不安だったことも、私たち、案外こなせてるんですよね」

現在、犬山さんの子どもは保育園に通っている。

「子どもを預けて仕事したり、遊んだりするのは後ろめたいって人もいるかもしれないけど、今、私にはそういう罪悪感が全くないんです。私が楽しくあることは巡り巡って娘のためになるとわかるから。この本を作ったいい影響でしょうね。なので、男性にもぜひ読んでもらいたいと思っています」

平凡社 1,300円

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