詳しくなくても始められる、 お金の動かし方の基本。
イラストレーション・レモン・フー 文・斎藤理子
超低金利時代の今、普通預金口座や定期預金口座に預けておくだけではお金は増えない。それどころか、預金の金利よりも物価上昇率が高ければ、実質的にお金が目減りする危険性も。
「資産形成には、稼ぐ、貯める、動かす、の3つの方法しかないと言われています。でも、稼ぐのには限度があるし、今や預貯金にうまみは全然ありません。そこで目を向けてほしいのが、お金を動かすこと、つまり育てて増やす運用なんです」と風呂内亜矢さん。
運用と聞くと、どうしてもギャンブル的だったり大金を動かすイメージが強く、素人には手が出せないものだと思ってしまいがち。でも今は100円から投資ができる時代なのだそう。
「税制優遇を受けながら運用できる制度に、〈つみたてNISA〉〈NISA〉〈個人型確定拠出年金(iDeCo)〉があります。どれも、銀行や証券会社などの金融機関で取り扱っています。詳細は後述しますが、おすすめは〈つみたてNISA〉。投資信託など定期的に決まった額を積立購入する制度で、20年間非課税。少額から始められるので、自分が心の余裕を持てる金額で投資ができます。これは、初心者にはとても大事なことなんです」
資産を形成する3つの方法をバランス良く。
安心して長期運用にあてられる金額を投資に回す。
低額でスタートすれば、値動きに一喜一憂しなくてすんで心理的にも楽。
また、相場がどのくらい動くのかがだんだんわかってくるので、投資の感覚も掴むことができる。余裕ができたら金額を増やすなど柔軟に対応できるのも初心者にはうれしい。
「投資初心者でも失敗しないポイントは、長期投資、積立投資、分散投資の3つ。次でそれを説明しますね」
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