佐伯チズさんから学ぶ、肌が喜ぶ手と指の使い方。
撮影・内田紘倫 ヘア&メイク・高松由香 スタイリング・佐野友美 文・大澤千穂 モデル・樹神
自分の手を駆使して問いかける。そうすれば必ず肌は応えてくれます!
75歳の今も輝くような色白肌を誇る佐伯チズさん。その奇跡の美肌の源は、手と指を駆使したケアにある。
「私にとって手は最高の道具。顔にそっと触るだけで肌の状態を確かめるセンサーにもなり、その温もりでおさえれば肌のキメを整えることもできる。まさに“万能器具”です」
自らのサロンでもオールハンドトリートメントを実践。化粧品に頼らず、手を最大限に生かすケアに力を注いでいる。
今回はその佐伯メソッドから基礎化粧を。まずはマッサージ。
「手指の温度で肌を温めて、血流とリンパの流れをよくすれば、バラ色でくすみのない肌になれますよ」
マッサージで活性化した肌に行いたいのが「佐伯式ローションパック」。この一手間でその後の美容液の吸収が高まり、透明感も増す。
「薄く割いたコットンに水道水をつけてから軽く絞り、ローションを染み込ませて3分間肌に貼る。乾いた植木鉢に水をあげるのと同じく、乾燥した肌には水分補給が大切です。水分がなければ養分も吸収できません」
その養分となるのが美容液。その前につい乳液を塗りたくなるが……。
「あれこれ塗ってもそんなにお肌に入りません(笑)。1つ選ぶなら、分子構造が細かく、肌の深層まで入る美容液。美容液成分を、手の温度を生かしてしっかり肌に入れ込みましょう」
仕上げはファンデーション。手で肌になじませ、崩れも防ぐベースメイクは、佐伯式スキンケアの一部だ。
「水分と脂分のバランスがいいリキッドファンデーションを入れ込み、手のひらで定着させれば崩れない“土台”の出来上がり。手指の温もりと圧で仕上げるから、メイクが終わる頃には血色もよくなっているはずですよ」
化粧品は手持ちの品で対応可能。それよりも「なりたい肌」を想像しながら毎日続けることが大切という。
「手を動かしながら『口角上がってね、シワものびてね!』と念じましょう。信じて、念じる。その“信念”が伝われば、必ずや肌は応えてくれます」
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